【大学野球】「魂で野球をやる選手」が勝ち越し3ラン 国学院大、V戦線残った「最後のクライマックス。思う存分、気持ち込めて」
スポーツ報知 / 2024年10月15日 19時54分
◆東都大学野球秋季リーグ戦第2週第3日▽国学院大5-3亜大(15日・神宮)
国学院大が亜大に逆転勝ち。2勝1敗で勝ち点を2に伸ばし、優勝の可能性を残した。3回、同点に追いつき、なおも1死一、二塁、4番の仲村光陽(4年=尽誠学園)が勝ち越しの左越え3ラン。6回先頭では報徳学園の主砲として昨春のセンバツ準Vに貢献した石野蓮授(1年)がダメ押しのリーグ戦初アーチ。3投手の継投で逃げ切った。
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強く、鋭く振り抜いた。思いを乗せた打球が左翼席へと着弾すると、仲村光は拳を握り、速度を緩めてダイヤモンドを一周した。
「自分の思うようなスイングができた。とにかく力を抜いて、来たボールに対してバットを出そうと思っていた。次につなごうと思っていたのが、一番いい結果になったので良かった」
3回、1-1とし、なおも1死一、二塁の好機。亜大の2番手左腕・黒木陽琉(1年=神村学園)の145キロストレートをフルスイングした。直前に鳥山泰孝監督(49)からは「来たボールに対して、しっかりとさばきなさい」と助言をもらった。イメージ通りの打撃で、チームを勝利に導いた。
鳥山監督が「魂で野球をやる選手」と評する男。指揮官は「4年生が魂のこもったプレーでチームを引っ張ってくれると、チームは必ず一つになる」と最上級生の思いを重要視してきた。「大学4年生の秋と高校3年生の夏って、一生に一度しかない。全然ワケが違う」。14日の朝、練習前にスタッフと4年生全員を集め、こう呼びかけた。
「上を見てやれるこのリーグ戦後半、もう喜びしかないよな。小学生からずっと野球をやってきて、学生野球は最後のクライマックスを迎えている。思う存分、気持ちを込めていこうよ」
残りわずかなラストシーズン。仲村光の思いも一緒だ。「自分一人で野球をやっているわけではない。こうやって1部で野球ができているのも、数々の先輩方が積み上げてくれたもの。後輩のためにもいいものを残していきたい。練習もそうですけど、試合でもそういう思いを持ちながら、常に野球をやっています」
まずは“勝った方が勝ち点3”となる17日の日大3回戦に全てを懸ける。負けられない秋の日々にも「いい意味で、楽しめています」と仲村光。仲間と過ごす4年間、完全燃焼あるのみだ。(加藤 弘士)
国学院大・石野蓮授(報徳学園の主砲として昨春センバツ準Vに貢献。甲子園に続き、神宮初アーチ)「まずは先頭で塁に出て、つなぐイメージだった。風も強く吹いていて、しっかり振り切れた」
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