バレー男子日本代表の新監督にロラン氏 東京五輪でフランスを「金」に導いた名将就任へ…現大阪B監督で西田ら指導
スポーツ報知 / 2024年10月17日 5時0分
バレーボール男子日本代表の次期監督に、2021年東京五輪でフランス代表監督として金メダルに導いたロラン・ティリ氏(60)=現大阪B監督=が就任する見通しであることが16日、関係者への取材で分かった。早ければ21日の理事会で承認を経て正式に決まる。フィリップ・ブラン前監督(64)はパリ五輪後に退任していた。ティリ氏は20~21年季から日本のパナソニック(現大阪B)を率いているが、代表監督に就任した場合は、今季限りで大阪Bの監督を退く方向だという。
世界一を知る名将に、日本男子の夢を託す。パリ五輪まで男子日本代表監督を務めたブラン氏の後任として、同じフランス出身で21年東京五輪でフランス代表を金メダルに導いたティリ氏が就任する方向で、最終調整に入ったことが判明。早ければ21日の日本バレーボール協会の理事会を経て最終決定する。
ティリ氏は、選手時代に同国代表で88年ソウル、92年バルセロナ五輪に出場。引退後はフランスリーグで指導し、12年にフランス代表監督に就任。15年、17年にワールドリーグ優勝、東京大会では金メダルに輝くなど、国際舞台で実績を残した。20年に日本のパナソニック(現大阪B)の監督に就任。東京五輪までの期間は一時的に2チームの監督を兼務し、昨年の全日本選手権で5大会ぶりの優勝に導き、11日に開幕した大同生命SVリーグで開幕2連勝を挙げている。
日本協会は「海外でのコネクション」を重視し、新監督の人選を進めてきた。関係者によると、国際大会での実績や日本での指導歴のほか、強豪国との強化試合のマッチメイクを期待できる点も評価されたという。大阪Bでは、西田有志(24)をはじめ、多くの代表候補選手を指導していることも、代表にとっては利点だ。
男子代表は、ティリ氏と選手時代にフランス代表でチームメートだったブラン前監督が率いた今夏のパリ五輪で、目標のメダルには届かぬ2大会連続での8強だった。ティリ氏は、日本がこれまで軸に据えてきたサーブやサーブレシーブなどを大事にし、緻密(ちみつ)にチームをつくりあげる。28年ロサンゼルス五輪で56年ぶりのメダル獲得へ、経験豊富な新指揮官がタクトをふるう。
◆ロラン・ティリ 1963年12月1日、フランス出身。60歳。フランス代表で406試合に出場。欧州選手権で2度のメダル獲得。五輪は88年ソウル、92年バルセロナ大会出場。2005、06年にチェコ代表監督を務め、12年からフランス代表監督。五輪は16年リオから2大会連続で指揮を執り、21年東京大会金メダル。20年からパナソニック(現大阪B)監督。
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