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投手歴2年半の153キロ右腕 神戸弘陵・村上泰斗「球児さん真っすぐ目指す」…ドラフト逸材紹介(1)

スポーツ報知 / 2024年10月20日 6時0分

兵庫大会で力投した神戸弘陵・村上

 24日にプロ野球のドラフト会議が行われる。今年は、関大・金丸夢斗投手と明大・宗山塁内野手(ともに21)が目玉だが、全国には他にも逸材がいる。スポーツ報知ではアマ野球担当記者の“推し”選手を5回にわたって紹介する。第1回は最速153キロを誇る神戸弘陵の村上泰斗投手(17)。高校から投手に転向し、甲子園出場歴のない右腕が、上位候補になった過程を追う。

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 投手歴わずか2年半の最速153キロ右腕が、12球団の調査書をそろえて運命のときを迎える。「藤川(球児)さんのような、分かっていても打てない真っすぐを目指して」。常に高い目標を掲げ、神戸弘陵の村上は成長を遂げてきた。

 中学時代は捕手だったが、岡本博公監督(43)に腕の振りの鋭さを買われて、高校入学後に投手に転向。昨年6月に152キロを計測し、NPBスカウトも注目する存在となったが、投手経験が浅いゆえの“荒れ”が課題だった。転機は、今季初の対外試合だった3月の報徳学園戦。1位候補右腕・今朝丸裕喜(3年)との投げ合いに10球団のスカウトが集結したものの、3回4失点と乱れた。

 「いい成績を残そうと空回りした。マウンドでの気持ちに差を感じた」。岡本監督から「今朝丸と、えらい差がついたな」とハッパをかけられて火がついた。春季大会後は、プロ入りから「ドラフト3位以内」に目標を上方修正した。

 だが、最後の夏は3回戦で西宮今津に敗退した。一方、今朝丸らドラフト候補は甲子園に挑み、国際舞台も経験。村上は失意の中にいると思われたが、敗退から1週間後には練習を再開していた。「プロへの意識があった」。村上に初めて取材したのは昨夏の5回戦。勝利した滝川二・坂井陽翔(現楽天)に記者が集まり、敗れた2年生の村上は目を赤くして立っていた。「坂井さんに2度負けて、かなわない存在だと、ずっと目標にしてきた」。その時にはもう、揺るがない目標を持って歩んでいた。

 グラブには「愛のままに」と刺しゅうされている。「小学生の時、自分は容赦がなく、キャッチボールをするにも思いっきり投げたくて投げていた(笑い)。よく(当時の)監督に『愛を持て!』と言われていました」。この教えと、B’zの名曲「愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない」のワンフレーズをかけて刻んだ。「何もないところからのスタートだったのに、ここまで成長できたのは岡本先生や親のおかげ」。もらった多くの“愛”を、プロの世界で返していく。(瀬川 楓花)

巨人・岸スカウト「去年から見ているけど、成長率もすごい魅力。直球は空振りを取れる球質。変化球の使い方がすごく良くなった」

中日・山本スカウト「体の使い方がうまくて、力感なく強い球が投げられる。各球団ドラフト上位候補に入ってくると思う」

◆村上 泰斗(むらかみ・たいと)2007年2月20日、兵庫・川辺郡猪名川町生まれ。17歳。白金小1年から白金メッツで軟式野球を始め、猪名川中では大阪箕面ボーイズで主に捕手としてプレー。神戸弘陵では2年春からベンチ入り。変化球はカーブ、フォーク、ツーシーム、スライダー、カットボール。179センチ、76キロ。右投右打。

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