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東海大 AED使用から救急搬送、棄権したロホマンがゴールしていれば8位通過も…残り50メートルで転倒

スポーツ報知 / 2024年10月20日 5時30分

ゴール手前で東海大のロホマン(右)が、ふらついて失速。後続の可児(右から2人目)も驚いて手を差し出しながら追い抜く(カメラ・竜田 卓)

◆報知新聞社後援 第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)予選会(19日、東京・立川市陸上自衛隊立川駐屯地スタート~立川市街地~国営昭和記念公園ゴール=21・0975キロ)

 前回本戦で11位の次点で予選会に回った東海大は、14位でまさかの落選。10番手のロホマン・シュモン(3年)が残り10メートルで脱水症状で途中棄権するアクシデントで、12年連続52回目の出場を逃した。

 非情なアクシデントが起きた。東海大の9番手を走っていたロホマンは残り約500メートルで急失速。残り50メートルで転倒。それでも、膝をついてゴールを目指した。中井陸人(3年)がロホマンを心配しながら抜き、チーム9番目の1時間7分39秒でゴール。チーム10番目となったロホマンがゴールすれば、東海大の総合記録は確定する。倒れては立ち上がり、チームのために懸命にゴールを目指したが、残り10メートルで意識を失い、大会審判が競技を止めた。

 その後、越陽汰(4年)が1時間12分29秒、全体396位で10番手でゴール。ロホマンが中井と同記録でゴールしていれば8位通過できていた。東海大は箱根路まで10メートル足りず立川で力尽きた。ゴール時の気温は25度を超える過酷さ。ロホマンは現場でAED(自動体外式除細動器)を使用された後、緊急搬送。病院で重度の熱中症と診断された。付き添った両角速監督(58)は「審判に止めていただいて良かった。幸い、意識は回復しました」と説明した。

 前回の箱根で東海大は9区終了時点で10位。だが、最終10区でロホマンが区間20位と苦戦し、11位に転落。10位でシード権を確保した大東大と1分10秒差で予選会に回ることが決まった。「ロホマンにきつい状況となってしまいましたが、彼が悪いわけではない。私を含めてチームに力が欠けていた」と両角監督は話す。

 チームメートも同じ思いだ。個人23位でチームトップだった花岡寿哉(3年)は「ロホマンはチームのために最後まで力を振り絞ってくれた。責めることはできません」と静かに話した。その上で「この悔しい経験を次に生かすしかありません」と雪辱を誓った。

 この日、大事をとって入院したロホマンは、病院のベッドの上で来年の雪辱を誓った。「4年目は絶対に巻き返します」と両角監督に伝えたという。26年1月。第102回箱根駅伝に向けた東海大の戦いが、静かに始まった。(竹内 達朗)

〇…東海大は前回の本戦で、1区5位と好走したエース格の兵藤ジュダ(3年)が故障から復活途上のため、14人の登録メンバーから外れ、さらに昨年の予選会でチームトップだった鈴木天智(3年)が当日に12人の出走メンバーから外れた。主力を欠いて突破できるほど予選会は甘くはなかった。花岡は「自分たちの代が結果を出せなかった。本来、走るべき兵藤、鈴木が走っていない。僕もタイムを稼げなかった」と険しい表情で敗因を語った。

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