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巨人・井上温大「野球人生ですごい大きい1試合に」6回1死まで完全! 「弱気でいくな」内海コーチのゲキ応えた

スポーツ報知 / 2024年10月20日 5時10分

6回を投げ、1安打1失点の井上(カメラ・相川 和寛)

◆2024 JERA クライマックスシリーズ セ・ファイナルステージ 第4戦 巨人4―1DeNA(19日・東京ドーム)

 巨人・井上温大投手(23)の直球にバットが空を切る。打者は驚いた様子で思わず振り返り、ミットを確認した。3回、先頭の森敬を147キロで空振り三振に斬ると、3者連続Kで圧倒した。「自信はすごくついた。野球人生ですごい大きい1試合になったと思う」。白星はつかずも、負ければ終わりの重圧がかかる中で快投し、頬を緩めた。

 ほぼ完璧だった。6回1死までパーフェクト投球。戸柱に148キロ直球を右翼席へ同点ソロを浴びて夢はついえたが、初めてのCS登板で6回65球1安打1失点。最速149キロの直球を軸に6奪三振だ。「いつもより『頑張れよ』って声をかけられて気負っちゃう部分もあった」と明かしつつ「集中を切らずに投げられた。先を見ずに一人一人」と全力で腕を振った。

 今季は8勝で飛躍したが、満足できなかった。「僕は難しいところで投げてない。菅野さん、戸郷さん、伊織さんは難しいところで相手の重圧をはね返す投球をしている。僕もああいうふうになりたい」。大一番で重圧をはね返した。

 弱気な姿はもうない。22年にプロ1勝。23年は2軍で無双するも1軍4登板で0勝。「きつい。来年クビになっちゃうかもしれない」と弱音がこぼれた。「1軍ではピンチになるとバタバタしちゃう。なんで打たれちゃうんだろう。期待に応えたいのに思うようにいかない」。不安から、試合では表情が硬くなった。

 変えたのは過去に自主トレをともに行った内海投手コーチだ。「弱気でいくな」「バッターを殺すぐらいの気持ちでいかないと抑えられないぞ!」。強烈な言葉が刺さる。イニング間にベンチ裏に下がるたび、ブルペンから助言しにきてくれる。「内海さんに言われるのが一番響きます」。知らず知らず、自信が付いた。

 5人の継投で奪った13Kは、09年の中日との最終S第3戦に並ぶ球団最多タイ。「あとは大舞台になると思うのでいい調整をして臨みたい」。背番号97が、崖っぷちのチームに光を差した。(水上 智恵)

◆清水隆行氏が見た「Point」

 CS初登板が、あとのない緊張感満点の試合。それでも井上は見事なピッチングだった。MAXは149キロでもベース盤の上で強さのある真っすぐを投げていた。ストレートがいいからスライダー、フォークという変化球も効果的。戸柱には2ボールとカウントを不利にしてしまった結果、同点弾を浴びたが、これはワンスイングで捉えた打者を褒めていい。6回を1安打、堂々たるマウンドだった。

 記録メモ  井上(巨)が6回1死まで打者16人をパーフェクトピッチング。先発で5回以上を完全投球は、08年第2S〈5〉戦で7回2死まで打者20人完全の涌井(西)、18年第1S〈2〉戦でノーヒットノーランの菅野(巨)が7回2死まで完全(打者20人)。07年第1S〈1〉戦で6回1死まで16人完全の川上憲伸(中)に次いで4人目。涌井と川上は初安打を許しストップ。菅野は四球。被本塁打でストップは井上が初めてだ。

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