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「素晴らしい場所でプレーできて感謝している」阿部巨人の救世主・ヘルナンデスが2か月ぶりに復帰

スポーツ報知 / 2024年10月20日 5時55分

2回、打席に入るヘルナンデス(カメラ・渡辺 了文)

◆2024 JERA クライマックスシリーズ セ・ファイナルステージ 第4戦 巨人4―1DeNA(19日・東京ドーム)

 大歓声が心地良かった。巨人のエリエ・ヘルナンデス外野手(29)が勝負の舞台に帰ってきた。8月11日の中日戦で負った悪夢の左手首骨折から約2か月。2回1死でCS初打席に立った。この瞬間を目指してやってきた。「戻ってきて素晴らしい場所でプレーできて感謝している」。右飛に倒れたが、割れんばかりの声援は格別だった。

 後がない状況に追い込まれていた。チームは3連敗中で崖っぷち。緊急事態でヘルナンデスと吉川尚輝内野手(29)の二人が電撃復帰した。ヘルナンデスは前日18日まで「みやざきフェニックス・リーグ」に参加していたが、同日の夜に帰京。1軍に合流すると「5番・中堅」で先発起用された。4打数無安打だったが、4回の三ゴロは鋭い当たり。守備では5回にオースティンのフェンス際の大飛球を好捕してもり立てた。

 不屈の戦士がもう一人戻った。左ろっ骨を痛めて戦線を離脱していた吉川だ。9月26日のDeNA戦(横浜)で内角球をよけて転倒した際に自身の肘で左脇腹付近を強打。リーグV後は別メニュー調整を続けてきた。試合前練習ではノックやベースランニングで動きを確認。「チームに何か貢献したい」。首脳陣に戦う意思を伝え、出場選手登録された。出場はなかったが、ベンチから鼓舞。阿部監督は試合後、「骨はポキッと折れちゃっている」と骨折の事実を明かした上で、「本人がファイティングポーズを取ってくれた。何とか貢献したい、と。気持ちで入ってくれた」と目を細めた。

 頼りになる男たちが復帰し、チーム一丸で勝利をつかんだ。ヘルナンデスが「次の試合に勝てるようにしたい」と気を引き締め、吉川は「できることをやりながら、準備したい」と気合十分。負けられない戦いで役者がそろった。(宮内 孝太)

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