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「そんなもんエースになれんぞ」初完封で日体大V導いた右腕を変えた指揮官のカツ

スポーツ報知 / 2024年10月21日 6時25分

優勝しマウンドに集まる日体大ナイン(カメラ・大中 彩未)

◆首都大学野球秋季リーグ戦第7週第2日▽日体大2―0城西大(20日・バッティングパレス相石スタジアムひらつか)

 日体大が城西大に連勝し、2季ぶり28回目のリーグ戦優勝を決めた。先発・篠原颯斗投手(3年)が9回4安打7奪三振で初完封を飾り、リーグトップの4勝目。0―0の2回に主将・黒川怜遠(れおん)外野手(3年)の右越え2ランで挙げた得点を守り切った。日体大は明治神宮大会出場を懸け、関東地区大学選手権(11月4日開幕・横浜)に挑む。

「勝ったぁ」。打球が左翼手のグラブに収まると、篠原は両手を高々と掲げた。4安打シャットアウト。自らの投球で優勝を決め、力強く仲間と抱き合い喜びを分かち合った。

 今リーグ戦が始まる前、古城隆利監督(55)にカツを入れられた。「チームを背負うならチームの勝利を重要視しないと。そんなもんエースになれんぞ」。個人の結果を優先し、三振を狙いにいく投球を続けていた右腕は、はっとした。指揮官のひと言が今秋の自覚を生んだ。

 週300球の投げ込みで磨いた制球がさえ、勝てば優勝の大一番で三塁を踏ませたのは失策による1度だけ。古城監督は「エースの働きをしてくれた。篠原がしっかり投げてくれたことが、この結果につながったのかな」と開幕前とは一転、成長した篠原を優しく見つめた。次の目標は明治神宮大会。「点をやらないピッチングを」と誓う大黒柱が、チームを全国の舞台へ導く。(大中 彩未)

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