２０１センチ・ディアンズ「足が長いから届く」“幻”のトライも ＮＺに完敗「一番はディフェンス」

前半、日本代表のワーナー・ディアンズのトライは取り消しとなった（カメラ・小林　泰斗）

◆ラグビー▽リポビタンＤチャレンジカップ２０２４　ニュージーランド６４―１９日本（２６日、日産スタジアム）

　世界ランク１４位の日本は、同３位のニュージーランド代表（ＮＺ、オールブラックス）に１９―６４で黒星。昨年のＷ杯準優勝のラグビー王国に計１０トライを許し、完敗した。ニュージーランド生まれのロック、ワーナー・ディアンズ（ＢＬ東京）は「一番はディフェンスかな。相手はどんな場面からでもアタックしてくるチーム。自分たちのアタックからディフェンスの切り替えが遅くて、うまくいかなかった」と悔しさをにじませた。

　日本は１２―１４の前半２０分過ぎ、自陣で味方のタックルにより転がったボールをディアンズがキック。約６０メートルを走り、自らトライを挙げたかに見えたが、直前のプレーで反則があり、ＴＭＯ（ビデオ判定）の結果、取り消しになった。前回のオールブラックス戦でも約４０メートルを駆け抜けるトライを挙げていたが、今回は“幻”に終わった。その直後の同２２分の相手のトライから一気に主導権を握られ「（チームの雰囲気は）ちょっと落ち込んでいた。次のスクラムで一発トライを取られて、ちょっと落ちたと思います」と精神面での改善を語った。

　ただ、約６万人の大観衆が沸いた瞬間だった。長身２０１センチは「あれはラッキー。ちょうど目の前にボールが落ちて、蹴って、バウンドしてちょうど自分のところに返ってきて。試合で初めてボールを蹴ったんですけど、うまくいった。ボールを取ろうと思ったけど、ちょっと遠くて、でも足が長いから届くかなと思って蹴ったら（うまくいった）」。“黒い壁”に挑み、積み上げた経験を成長の糧にする。