ラグビー 日本代表、流れ変えたトライ取消…直後から大量失点、ジョーンズHC「感情のコントロールは、教えられない」
スポーツ報知 / 2024年10月26日 22時25分
◆ラグビー▽リポビタンDチャレンジカップ2024 ニュージーランド 64―19 日本(26日、日産スタジアム)
世界ランク14位の日本代表は、同3位のニュージーランド代表(NZ)に19―64で黒星。前半だけで7トライを許し、計10トライを献上する完敗。試合後、エディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)は「結果はとても残念。悔しい」と、表情を厳しくした。
指揮官がこの試合で指摘したポイントは、12―14の前半22分、ロックのディアンズ(BL東京)の逆転トライが取り消されたシーン。中央付近でNO8マキシのタックルによりボールがこぼれ、ディアンズがキック。転がったボールを自ら拾ってインゴールに飛び込んだが、マキシのプレーがノックオンと判断されてTMO(テレビジョンマッチオフィシャル)によりノートライとなった。直後にNZはスクラムから鮮やかな展開でトライを奪い追加点。そこから怒とうの5連続トライを浴び、ジョーンズHCは「トライキャンセルされたことに感情面で対応できず、その後のエフォートが下がった。最終的に、それが結果につながった」と振り返った。
ディアンズは同時間帯について、「ちょっと落ち込んでいた」と回顧。FB矢崎由高(早大)も「キャンセルされて1本きれいに取られて、そこからジャパンのエナジーの部分がダウンしたように感じた」とした。この日チームは「ゴールドエフォート(最大限の努力)を3回以上」とテーマを決め臨んでいたという。そのテーマの再確認や改善点などをコミュニケーション取っていたが、相手はW杯準優勝のオールブラックス。「シンプルなことを丁寧にやり続ける。そこがNZは勝っていた」とジョーンズHCが言うように、若き日本代表の隙は見逃さなかった。
前半5分にWTBナイカブラ(BL東京)が先制トライを挙げるなど、ジョーンズHCは「最初の20分はいい形だった」と一定の手応えを口にする。また「経験値、感情のコントロールというのは教えられない」と、場数を踏む重要性も強調。番狂わせをうかがった一戦で大敗を喫したが、指揮官は前を向く。「現状、それほど悲観的ではないし、いい方向に向かっている。20分間できたことをより伸ばせるかが肝」と、チームとしての成長を見据えた。
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