【大学自転車競技】京都産業大・矢萩悠也がオムニアム4位入賞 最後のインカレを振り返る
スポーツ報知 / 2024年10月30日 14時11分
矢萩悠也(4年・経営学部)が8月24日、千葉市・TIPSTAR DOME CHIBAで行われた第79回全日本大学対抗選手権自転車競技大会(インカレ)のオムニアム競技で4位入賞を果たした。惜しくも表彰台は逃したものの堂々たる走りで最後のインカレを締めくくった。
オムニアムは1人で1日4種目を行い、その合計得点で順位が決まる過酷な種目だ。矢荻は最初のスクラッチ(ゴール時の着順を競う種目)で最終周回のスプリント勝負に挑み、2位の好スタートを切った。続く第2種目のテンポレース(各周回おきに1着に1ポイントが与えられる)では「危なげなく上位で行きたい」の言葉通りラップ(後続を1周遅れにさせること)で20ポイントのボーナスを得るなど、最終的に28ポイントを獲得、この種目でも2位となった。
第3種目のエリミネーションは2周回ごとに集団の最も後方にいた選手が1人ずつ脱落(エリミネート)されていき、最後の1人になるまで続くサバイバルレース。「1番苦手な種目」と語っていたが、その言葉を感じさせない粘りの走りで最後の2人に残り2位でフィニッシュ。日大・岡本勝哉と114ポイントの同率1位で並び、最終種目のポイントレースを迎えた。
だが、10周回おきに1着5点、2着3点、3着2点、4着1点が加算されるこの種目で、序盤からポイントに絡めない苦しい展開が続いた。ライバルたちが着々と加点していく中、10度のポイント獲得周回の中でポイントを獲得できたのは1度だけ(2ポイント)。最終種目で思うように得点が稼げず、総得点116点の4位で今大会を終えた。
最後のインカレにかける思いは強かったが、メダルを逃した矢萩は「自分の不甲斐なさが出た。それでもやりきったので悔いはない」と前を向いた。4年生はチームでひとり。「最後は表彰台の真ん中に立ちたかったけど、できなかったのが悔しいので、後輩たちに獲ってもらいたい」と肩の荷を下ろし、下級生にバトンを託した。その背中を追う後輩たちが成長を遂げ、残した夢をかなえてくれるに違いない。(草薙 実和)
◆矢萩悠也(やはぎ・ゆうや)2002年9月13日生まれ、22歳。176㎝。高校入学をきっかけに自転車競技を始める。京産大3年生で全日本学生選手権トラック競技大会のマディソンで優勝。今年7月の同選手権・個人トラックのポイントレースを制し、初の個人種目での全国優勝を果たした。座右の銘は「相手が折れるまで」
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