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出雲優勝の国学院大はエース平林を補欠に温存 前田監督「終盤の勝負区間で起用」 全日本大学駅伝

スポーツ報知 / 2024年11月1日 6時0分

出雲駅伝優勝のゴールテープを切る国学院大の平林清澄

 今季の学生3大駅伝第2戦、全日本大学駅伝は11月3日、名古屋市熱田神宮西門前スタート、三重・伊勢市伊勢神宮内宮宇治橋前ゴールの8区間106・8キロで行われる。1~8区と補欠5人の区間登録が31日正午に締め切られ、開幕戦の出雲駅伝(14日、島根・出雲市出雲大社前スタート~出雲ドーム前ゴール=6区間45・1キロ)で5年ぶり2度目の優勝を果たした国学院大は、エースで主将の平林清澄(4年)を補欠に登録した。補欠選手は当日変更で、どの区間にも投入が可能。前田康弘監督(46)は「終盤の勝負区間に投入します」と戦略の一端を明かした。

 大学駅伝シーズン開幕の出雲路では、国学院大の平林、駒大の篠原倖太朗(4年)、青学大の太田蒼生(あおい、4年)という3強のエースたちによるアンカー対決が実現。大阪マラソン(2月25日)で日本学生最高記録の2時間6分18秒で優勝した平林が無尽蔵のスタミナを見せつけて優勝のゴールテープを切った。

 大学駅伝連勝と、全日本大学駅伝初優勝を狙う国学院大は伊勢路でもエースで主将の平林が切り札となる。平林を補欠に登録した前田監督は「状態はいいです。終盤の勝負区間に投入します」と話し、エース区間の7区(17・6キロ)、あるいは最長の最終8区(19・7キロ)に起用することを示唆した。

 平林は全日本大学駅伝では1年生から3年連続で7区を走り、区間3位、区間4位、区間賞と抜群の成績を残している。コースを熟知した7区では勝負を決定づける走りが期待される。

 国学院大の全日本大学駅伝8区は、昨年まで3年連続で前主将の伊地知賢造(現ヤクルト)が担っていた。平林が初の8区に起用された場合、出雲駅伝に続いて優勝のゴールテープを切る役割が求められる。

 出雲駅伝を制した翌日の10月15日、前田監督は「終盤にダラダラと上る8区は平林に合っています」とコース適性に自信をのぞかせていた。平林自身も「今季のチームテーマのひとつが『120%の準備』。僕も8区を走る準備もします」と冷静に話していた。

 今年2月の大阪マラソンを制したエースの平林は来年の東京世界陸上マラソンで日本代表の有力候補の一人。来春の卒業後は、国学院大を拠点にしたまま、実業団のロジスティードに進み、世界を目指す。今季の大学駅伝界の主役の一人の平林が伊勢路で、どの区間を走るか。それは、国学院大チームの枠を超えて、大会全体の見所の一つだ。

 全日本大学駅伝は2018年から区間割が大きく変更され、7区が2番目に長い17・6キロ、最終8区が最長の19・7キロとなった。駅伝は「先手必勝」が鉄則だが、主力選手を序盤の区間に投入するか、終盤の長い区間に残すか、各校の戦略が重要になる。

 国学院大、駒大、青学大の「3強」を中心に、出雲駅伝4位の創価大、同6位の早大、同7位の城西大、さらには今年の箱根駅伝13位で出雲駅伝には出場できなかった中大なども序盤に流れに乗れば優勝争いに加わる力を持つ。伊勢路でも、出雲路に続く熱いレースが繰り広げられることは間違いない。

 全日本大学駅伝の大会ルールでは、出場各校が10月9日に選手16人を登録。その中から10月31日正午までに1~8区の選手と補欠5人を登録。レース当日の午前6時30分まで区間登録選手と補欠登録選手を3人以内、交代できる。

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