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「自分が知っている高校野球の練習じゃなかったので面白そうだなって」巨人ドラ5左腕は静岡のサッカー名門校出身

スポーツ報知 / 2024年11月2日 5時5分

巨人ドラフト5位で指名あいさつを受けた東海大静岡キャンパス・宮原。海洋学部の実習で乗船した海洋調査研修船「望星丸」の模型を手に笑顔を見せた(カメラ・相川 和寛)

 巨人にドラフト5位で指名された東海大静岡キャンパスの宮原駿介投手(22)が1日、1年目の目標に「中継ぎなら50イニング登板」を掲げた。静岡市の同校で水野雄仁スカウト部長(59)、担当の木佐貫洋スカウト(44)から指名あいさつを受けた最速153キロ左腕は、1年目から即戦力として戦い、新人王を狙う。

 緊張した面持ちながら、宮原の言葉は力強かった。1年目での大車輪の活躍を約束した。この日、指名あいさつを受けた左腕は「中継ぎだったら50イニングを投げたいなと思ってます」と目標を立てた。50イニングを達成すれば50登板も見えてくる。過去にリリーフで50登板以上した巨人の新人投手は、78年の角三男(60登板)、97年の入来祐作(57登板)、22年の大勢(57登板)の3人だけ。角、大勢は新人王に輝いている。即戦力として、腕を振る覚悟を示した。

 最速153キロの直球に「投げっぷりの良さとカットボール、スライダーの曲がり球が得意です」とアピールした左腕。水野スカウト部長も「リリーフだったら1年目からいけるんじゃないかなと思う。新人王を狙ってほしい。阪神の桐敷とかカープの森浦のような、そういう一駒(こま)になってほしい」と期待を寄せた。

 サッカー王国で力をつけた。高校はサッカーの名門・静岡学園に進学。「野球部の練習を見に行ったら効率よく練習していて、アップで前転後転、側転とか、自分が知っている高校野球の練習じゃなかったので、面白そうだなって」。同校はサッカーが盛んで1学年上は全国制覇。さらに同学年にはパリ五輪代表のDFで柏の関根大輝もいる。野球部は専用のグラウンドがなく、「常に考えてやる練習をやってきた」と語るが、寮で交流があったサッカー部の選手達の活躍に刺激を受けた。「そういう舞台で戦っているのはすごいかっこいいなって思いましたし、自分もそういう人間になりたいなと思いました」。その思いをプロの舞台でぶつける。

 「新人王を狙えるように頑張ってほしいっていう話をいただいたので、それぐらいいく気持ちで頑張りたいと思います」。1年目からフル回転で戦う覚悟はできている。(水上 智恵)

◆駿介に聞く

 ―指名あいさつを受けて。

 「本当に巨人軍の一員になれたという実感が湧いてきました。順風満帆とは全然いかなかったんですけど、まずはこの舞台に立てて本当によかったと思います」

 ―憧れの選手は。

 「今永投手(カブス)は真っすぐがいいので憧れです」

 ―プロ入りへ起点となったのは。

 「高校時代、コロナで代替試合で、僕が最後投げることもなく、ファーストで出場したんですけど、その最後の打者で悔しくて。その気持ちだと思います」

 ―入団後に同じ左投手の杉内、内海両投手コーチに聞きたいこと。

 「やっぱり1年間通して活躍するためにはどうしたらいいか、生き残るためにはどうしたらいいかを学びたいです」

◆宮原 駿介(みやはら・しゅんすけ)

 ▽生まれとサイズ 2002年9月12日、神奈川・小田原市。22歳。174センチ、85キロ。左投左打。

 ▽球歴 中1からソフトボールを始め、中学で小田原ボーイズに入って本格的に野球を始めた。静岡学園から東海大静岡キャンパスに進学。1年秋に大学デビューを果たした。昨年12月には大学代表候補の合宿に招集された。

 ▽持ち球 ストレート、カットボール、スライダー、チェンジアップ、フォーク

 ▽趣味 「温泉がめっちゃ好きで割と行く方だと思います」

 ▽海洋学部 「食品科学専攻なので栄養系の授業が多い」そうだが、船に乗っての実習も体験

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