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高橋藍「悔しい思いをした体育館」3年ぶり東京五輪会場で東京GBと熱戦もフルセットで敗れる…チーム2位の18得点

スポーツ報知 / 2024年11月3日 22時50分

第3セット、ボールを追い倒れ込むサントリー・高橋藍(右から2人目)=カメラ・頓所美代子

◆バレーボール ▽大同生命SVリーグ 男子第4節 サントリー 2(25―17、20―25、26―24、20―25、13―15)3 東京GB (3日、東京・有明アリーナ)

 10月の開幕戦以来、リーグ主管で行われ、東京GBが昨季前身Vリーグ覇者のサントリーをフルセットの末に破り、今季5勝目(2敗)を挙げた。サントリーは3敗目(2勝)。東京五輪の開催地、有明アリーナで初開催され、リーグ最多となる1万1599人の観衆を集めて行われた。

 2―2の最終セット(S)の東京GBのマッチポイント。レシーブに入ったサントリーの高橋藍は、相手の力強いスパイクをはじき、悔しげに両手で顔を覆った。チーム2位の18得点を挙げたが、「結果が全てなので、負けてしまったことに悔しさはある」と唇をかんだ。ただ、自身が出場した東京五輪以来、約3年3か月ぶりに有明アリーナのコートに立ち「初めて五輪に出て悔しい思いをした体育館だった。きょうも勝つことはできなかったけど、ここでバレーボールをできる喜びを改めて感じました」と感慨深げに話した。

 藍は当時チーム最年少19歳で初出場した五輪で全6試合に先発し、8強を懸けたイランとの1次リーグ最終戦で19得点。だが“王国”ブラジルとの準々決勝は0―3で敗れた。この敗戦が成長の分岐点となった。五輪後に「強くなる」と世界最高峰リーグのイタリア1部セリエAに挑戦。23―24年シーズンにはモンツァでプレーし準優勝。今夏のパリ五輪では主軸を担い、2大会連続の8強入りに貢献した。一回りも、二回りも成長して1188日ぶりに有明のコートに帰ってきた。

 第1セット(S)の22―15から痛烈なバックアタックを突き刺すと、大歓声に包まれた。1―1の第3Sでは、パリ五輪銀メダルのポーランド代表のシリフカも途中出場。藍も役割を明確にし、サポートも徹底。先にセットポイントを握られたが、ムセルスキーの強打などで追いつき、25―24から最後は藍がバックアタックで決めた。会場のボルテージは上がったが、第4Sは東京GBに取られ、最終Sは8―8から藍がクロスに決めたが、セット終盤に競り負けた。

 日本のリーグデビューから5戦を終え、日本の緻密なバレーに対応する課題も見えてきたという。「足首の状態もいいです。日本のディフェンス力は世界でもトップレベルだと感じていて、イタリアにはなかった部分。イタリアで決まっていたボールが日本では決まらなかったり難しい部分もあるけど、新しい経験になっている」と藍。コンディション不良で戦列を離れていたシリフカの復帰もあり、チーム状態は高まりつつある。藍も「いい雰囲気でできている。アレク(アレクサンデル・シリフカ)が出てもアラインが出ても強いチームは作れる」と手応えを語った。

 無観客開催だった21年東京五輪では味わえなかった有観客での一戦。大声援に背中を押された。「1万人って国際大会でもいかない数。自分自身、興奮してやれました。東京五輪は有観客でできなかったので、お客さんが入ってくれるとどうなるのかなと楽しみにしていた。非常に楽しい雰囲気でやれて。自分たちにとってもバレーボールをやっていてモチベーションにつながっています」と感謝を込めた。

 4日に同会場で東京GBに再び挑む。

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