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【広島】育成3位・安竹俊喜…1浪して静岡大、すし店でバイト…苦労して夢つかみ「いずれ正捕手になりたい」

スポーツ報知 / 2024年11月7日 6時30分

バットを持ち、打つポーズをする静岡大の安竹(カメラ・伊藤 明日香)

 広島に育成ドラフト3位で指名された静岡大の安竹俊喜捕手(23)が6日、指名あいさつを受けた。名門・静岡高で甲子園出場時にはブルペン捕手を務め、1浪して国立大に進学した苦労人は「早く支配下登録されるように、頑張っていきたい」と意気込んだ。昨年、広島から育成で指名を受けた1学年上の先輩の佐藤啓介内野手(23)と同じくルーキーイヤーでの昇格へと、夢を膨らませた。

 広島の帽子をかぶった静岡大の安竹は、緊張の面持ちだった。同大からの指名は昨年、育成2位で広島入りした佐藤に続き2年連続3人目。持ち味は二塁への送球1・8秒台の強肩。「守備力はあるが、打力がないと使ってもらえない。打撃力の底上げをしていき、いずれカープの正捕手になりたい」と、目標を掲げた。

 高校時代はブルペン捕手で無名の存在が、夢をつかみ取った。安竹は一般入試で静岡高に入学した。3年間で公式戦出場は1試合だけ。主に裏方として過ごした。「キャッチング技術を磨くことができる」。前向き思考で投手陣を支え、3年夏にはブルペン捕手として甲子園を経験した。

 大学は出場機会を求め、国立の静岡大の一般入試を受験したが1度目は失敗した。1浪時代は午前7時に予備校に向かい、午後10時に帰宅する日々。とにかく合格を優先させるため、勉強に集中、「バットも振らず、筋力トレーニングもせず、月に1回程度、父とキャッチボールをするだけでした」と、振り返る。

 高校、大学ともにスポーツなどでの推薦枠とは無縁だった。「ずっと野球だけやっているやつらに負けたくない」。入学後も回転ずし店で、2年までは週4回、3年からは週1回、アルバイトした苦労人だ。

 プロ入りを意識し始めたのは、正捕手になった2年春、県学生野球リーグを制し、東海地区、全日本大学選手権に出場してから。日頃からプロ野球のプレー動画で研究を重ね、ウェートトレーニングで体重は入学当時から20キロの増量に成功した。チームの練習開始時間(午前8時半)の約45分前にグラウンドへ行くと、常に先にいて汗を流す1学年上で同い年の佐藤の姿が刺激になったという。

 「(広島には)心強い先輩がいる。プロでも佐藤さんの取り組む姿勢を見て、早く支配下に上がれるように頑張りたい」。松本有史スカウトから、「6月に打撃力で支配下をつかんだ佐藤より早く昇格して」と、エールを送られ「佐藤さんの登録が早すぎたので超えるのは厳しいですが」と苦笑交じりに返答しながら、再会を心待ちにしていた。

(伊藤 明日香)

  ◆安竹 俊喜(やすたけ・としき)2001年4月17日、焼津市生まれ。23歳。小学3年生から大富少年野球クラブで捕手として野球を始め、大富中を経て、静岡高に進学した。2年春のセンバツはベンチ外、3年夏はブルペン捕手として甲子園に出場した。178センチ、85キロ。右投右打。

  ◆浪人しての大学進学を経て、ドラフトで指名された主な選手 1998年ドラフト1位で巨人に入団した上原浩治は、東海大仰星高(現東海大大阪仰星)から1浪して、大阪体育大学に入学。89年ドラフト1位でロッテに入団した小宮山悟は、千葉・芝浦工大柏高から2浪を経て早大に進学した。他にも91年ドラフト4位で広島に入団した金本知憲などがいる。

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