元全日本王者・横山葵海がプロ2戦目でメイン抜てき 亀田興毅F「また新たな怪物が出てきたという感じ」
スポーツ報知 / 2024年11月7日 15時39分
プロボクシング興行「3150×LUSHBOMU vol.3」(12月21日、ツインメッセ静岡)のメインカードが7日、東京・品川区のワタナベジムで発表され、同ジム所属の7月にプロデビューしたばかりの横山葵海(あおい)が東洋太平洋スーパーフライ級(52・1キロ以下)6位デンマーク・ケビド(フィリピン)とメインイベントでスーパーフライ級8回戦を戦うことになった。
戦績は23歳の横山が1勝(1KO)、28歳のケビドが13勝(7KO)3敗2分け。
「3150×LUSHBOMU」では、世界を目指すボクサーに対し、ボクシングに専念できる環境作りや世界に飛び出すための支援を目的に選手やジムと独自の契約システムを確立。横山が11月1日付で契約したことが発表された。横山が所属するワタナベジムの渡辺均会長、元世界3階級制覇王者で3150FIGHTの亀田興毅ファウンダー、LUSHのもにゅこ代表取締役、ミナミムラソデコ取締役とともに記者会見に臨んだ横山は、デビュー2戦目でのメイン抜てきに「まだ1戦しかしていないのに、ありがたいと思います。自分のボクシングをして観客を魅了していければと思う」と意欲を示した。
当日は日本ヘビー級王者・但馬ブランドン・ミツロ(亀田)の再起戦が予定されているが、注目の一戦を前座に回して、プロ2戦目の23歳がメインを張ることになった。亀田ファウンダーは「またデビュー戦ではゴツイ試合をして、3150のリングに上がってもらいたいと思っていた選手。また新たな怪物が出てきたという感じ」と横山の将来性にほれ込んで大抜てきを決断。「当日は他に世界戦も予定しているが、横山がメインです。皆さんに見てもらいたいボクサーだし、デビュー2戦目のボクサーがメインイベンターというのは僕自身のチャレンジでもある。将来、世界のベルトをつかんでほしい」と史上最短となるプロ4戦目での世界王座奪取も夢ではないという。
大阪市出身の横山は3歳の頃から空手を始め、いくつかのタイトルを獲得。ボクシングは中1から始め、浪速高3年の高校総体で3位となった。拓大に進学し、3年生だった2022年全日本選手権バンタム級で優勝した。アマチュア戦績は44勝12敗。全日本選手権優勝、拓大主将からワタナベジム入りは、“KOダイナマイト”元WBA世界スーパーフェザー級(58・9キロ以下)スーパー王者・内山高志さんと同じ系譜。内山さんからは「地道に、シャドーボクシングから全力でやれと言われています」という。7月のプロデビュー戦では、2勝2KOのワン・ハオ(中国)に2回TKO勝ちを収めた。「世界王者を育てるのが生きがい」という渡辺会長が「もう1回エネルギーを湧かせて育てたいと思った」というホープだ。
「3150×LUSHBOMU」は契約選手に対し、ランキングに応じて選手と所属ジムに対して月額報酬として30~50万円が支払われるという。ただし、日本など地域ランキング10位以上が対象。「3150×LUSHBOMU」主催イベントに年間2試合以上の出場が保証され、試合に出場すれば月額報酬とは別に高額なファイトマネーが支払われるという。もにゅこ代表取締役は「亀田さんから、ネクストモンスターを見つけたとお聞きしていて、その横山選手と契約できて本当にうれしいし、この先、メチャメチャ楽しみです。世界チャンピオンになるように一生懸命応援していきたい」と話し、ソデコ取締役も「横山選手は日本一を経験されて、実力ある期待の選手。肩甲骨周りの筋肉が群を抜いていると思う。さらに鍛えられたパンチ力と笑顔が魅力。こういう異例の契約形態だったり、異例の試合を組むというのは他の選手の皆さんにも『出たいな』と思っていただけたり、意欲につながるのではないかと思う」と期待を寄せた。
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