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193センチ大型力士の獅司、相撲のうまさと器用さは把瑠都より上…元大関・琴風の目

スポーツ報知 / 2024年11月12日 6時10分

獅司(右)は寄り切りで武将山を破った(カメラ・池内 雅彦)

◆大相撲九州場所2日目(11日・福岡国際センター)

 新入幕の東前頭16枚目・獅司(しし)が連勝スタートを決めた。西同17枚目・武将山に寄り切りで快勝した。

 * * *

 愚直だった。獅司はひたすら頭を下げて前に出た。初日の時疾風との一番は193センチの長身ながら前まわしを取って頭を付けた。171センチの武将山の攻めも下からはね上げて、最後は左上手を取って寄り切った。

 押尾川部屋の朝稽古に顔を出したら獅司が師匠の雷親方と一緒に出稽古にきていた。第一印象は素直な青年というイメージ。師匠のアドバイスに必死に耳を傾け、実践する姿に「この子は伸びる」と実感。「頭を下げろ」もおそらく師匠の教えを守り続けてのことだろう。

 同じ大型力士の元大関・把瑠都は2階からまわしを取る豪快な相撲が持ち味だった。相撲のうまさと器用さは獅司の方が上。課題は立ち合いだ。手を出して当たる現状では幕内上位には通用しない。相手をはじき飛ばして自分優位の形から懐の深さを利用してまわしを取るのがベスト。相撲は立ち合いから始まる。これが私の教えでもある。(スポーツ報知評論家、元大関・琴風)

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