東京国際大の横溝三郎監督が死去 10月の箱根駅伝予選会8位通過を現場で見届け、最後まで全力疾走
スポーツ報知 / 2024年11月15日 19時4分
東京国際大駅伝部の横溝三郎監督が14日午後8時55分に肝臓ガンのために亡くなったことが15日、分かった。84歳だった。長男の芳郎さん(45)は取材に「今回、無事に東京国際大が箱根駅伝復活出場を決めた後、少しホッとしたようで、体調が悪くなってしまいました。父は箱根駅伝に最後までこだわっていました」と明かした。
横溝監督は10月19日に行われた箱根駅伝予選会(東京・立川市など)には体調が思わしくない中でも現地で学生を見守った。昨年の予選会では3秒の僅差で次点(14位)敗退。今年は8位通過で2年ぶりの本戦復帰をチーム全員で喜んだ。それから1か月もたたないうちに帰らぬ人に。東京国際大は悲しみを乗り越え、横溝監督への感謝の思いを胸に第101回箱根駅伝(来年1月2、3日、東京・大手町~神奈川・箱根町芦ノ湖往復=10区間217・1キロ)に臨む。横溝監督に代わり、中村勇太ヘッドコーチ(37)が指揮をとる。
通夜、告別式は家族葬として行われ、後日、「お別れの会」が行われる。
横溝監督は、横浜高時代は全国高校総体5000メートルで優勝し、1958年に中大に入学。1年時から4年連続で箱根駅伝優勝メンバーとなった。碓井哲雄さん(故人)らと共に史上最長の6連覇(1959~64年)を果たした黄金期の中心選手として大活躍した。62年に卒業し、当時の強豪だったリッカーミシンに入社した。
64年の東京五輪では3000メートル障害で出場。箱根駅伝の理念である「箱根から世界へ」を体現した。
現役引退後、中大のコーチ、松下通信(現パナソニック)女子チーム監督を歴任した。同時に日本テレビで箱根駅伝の解説を務め、多くの駅伝ファンに親しまれた。
2011年、東京国際大に駅伝部が創部されると同時に総監督に就任。同じく中大出身の大志田秀次監督(62)=現ホンダエグゼクティブアドバイザー=と共にチームを一から作り上げた。箱根駅伝には16年に初出場し、20年に初のシード権(10位以内)を獲得。21年には出雲駅伝で3大駅伝を通じて初優勝に貢献した。
23年に大志田監督が退任後、当時、83歳だった横溝総監督が監督に就任。中村ヘッドコーチとともに指導に当たった。
昨年の第100回箱根駅伝予選会では例年より3増の13校が本戦出場権を獲得できたが、13位の山梨学院大とわずか3秒差の14位で出場権を逃した。
その後、横溝監督は肝臓にガンが見つかり、昨年11~12月に入院した。今年3月に行った放射線治療が奏功し、体調は回復。4月以降は埼玉・坂戸市の練習拠点などで指導現場に復帰した。
9月以降、再び、体調が優れず、自宅療養に努めていたが、10月19日の箱根駅伝予選会には現地で選手を見守った。東京国際大は前回の悔しさをバネにチーム全員で戦い、8位通過。2年ぶり8度目の出場を見届けた後、体調が悪化し、予選会から1週間後の10月26日に緩和病棟に入院。14日夜に息を引き取った。
中大の選手として大活躍し、指導者としては東京国際大の成長に貢献した。「ミスター箱根駅伝」と呼ばれた横溝三郎さんは亡くなる直前まで全力を尽くし、天国へ走って行った。
◇横溝 三郎(よこみぞ・さぶろう)1939年12月9日、横浜市生まれ。横浜高で全国高校総体5000メートル優勝。58年に中大に入学。1年時から4年連続で箱根駅伝優勝メンバーとなった。1年3区2位、2年5区8位、3年6区2位、4年10区区間賞。史上最長の6連覇(1959~64年)の最初の4連覇に貢献した。62年に卒業し、リッカーミシンに入社。64年東京五輪3000メートル障害で出場(予選敗退)。現役引退後、中大コーチ、松下通信(現パナソニック)女子チーム監督を歴任。2011年、東京国際大の駅伝部創部と同時に総監督に就任。23年から監督を務めた。
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