琴桜、大関昇進後最速勝ち越しも「ここが終点ではない」 悲願の初Ｖへ慢心なし 粂川審判長「期待」

琴桜（左）が押し倒しで欧勝馬を下す（カメラ・豊田　秀一）

◆大相撲　▽九州場所９日目（１８日・福岡国際センター）

　琴桜（佐渡ケ嶽）が大関在位５場所目で最速となる９日目での勝ち越しを決めた。西前頭４枚目・欧勝馬（鳴戸）が立ち合いで右に動いたが、動じなかった。瞬時に対応し、力強く押し倒して１敗をキープした。

　「頭に入れていたので、慌てなければ大丈夫だと思っていました。落ち着いて取れたと思います」と内容については納得顔。ただ給金直しには「勝ち越した後が大事。ここが終点ではないし、まだまだ場所は続くので、同じ気持ちで集中してやっていくだけです」と悲願の初優勝へ目を向けた。

　佐渡ケ嶽部屋付きの親方として琴桜を指導し、この日の幕内後半戦の審判長を務めた粂川親方（元小結・琴稲妻）は「落ち着いて取った。相手ははたきがあるからね。（今後に向け）期待しています」と話した。