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「引退していない。まだ“イチロー”という選手を継続している」母校・愛工大名電初指導に倉野監督も敬服

スポーツ報知 / 2024年11月19日 16時39分

愛工大名電高の野球部員と笑顔で話すイチロー氏(代表撮影)

 日米通算4367安打を記録したイチロー氏(51)=現マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター=が18日、愛知・春日井市内にある母校・愛工大名電のグラウンドをサプライズ訪問。3年生も含めた部員45人(女子部員1人を含む)に指導を行った。高校生の指導は11校目だが、母校は初めて。春夏25度の甲子園出場、05年センバツVの名門に“イチ流”の金言を授けた。

 倉野光生監督(66)はイチロー氏が現役時代、コーチとして球を受け、ノックを打ち、打撃投手も務めた間柄だ。練習を終え、言った。

 「彼らにとっては野球の神様みたいなもの。今まで逸話とか映像とかいろんなものを聞いたり、見たけど、生で見れるというのは練習が始まる直前までひと言も言っていなかったので、グラウンドにきて、びっくりしたんじゃない? 私自身も今日の直前まで本当の本当に来てくれるのか、どうか半信半疑のぐらいだったから」

 イチロー氏と会うのは「18年前に1回、堂上直倫が現役の時に練習に来てもらった。その時以来。堂上直倫が中日に指名されて、一緒にイチロー君の自宅に、挨拶に。ドラフト指名されました、って。その時以来かな」と明かした。

 イチロー氏からは秋16強に「1回戦負けと一緒でしょ。愛工大名電にとっては」と厳しい言葉も飛んだ。「僕ちょっと、厳しかったですかね?」と言われたという。

 「そんなことない、その通りって。本当に母校でこうして教えてもらえることが、私たちも念願だったけど、多分、イチロー君自身もそうだったと思う」

 一緒に汗を流しての指導には「これはやっぱり、言葉だけでは駄目で、実際にバッティングを見て、すごいな、ランニングを見てすごいな、というのが彼らに訴えるものが相当、大きなものになるよね」と感服した。

 51歳の年齢を感じさせない動きに、倉野監督は「まだまだ衰えない、というかね。よく維持できる。びっくりする。探究心と努力だと思うしね。ずっと、現役が終わってからも、生涯現役をしたいという、引退する直前まで言っていて、突然、引退したでしょう。あの、直前の時も生涯現役だ、とずっと言い続けていて、突然、東京ドームで引退で、あの時も僕たち、びっくりした。そのまま引退していないよね。引退していない。本人もそのまま、まだ“イチロー”という選手を継続しているよな」

 指揮官は今後も“イチロー先輩”の母校訪問を歓迎する意向だ。

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