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大の里の学生時代からの夢はかなわずも…北の富士さんの「期待に応えたい」

スポーツ報知 / 2024年11月22日 6時30分

尊富士を押し出しで下し、勝ち越しを決めた大の里(左)(カメラ・今西 淳)

◆大相撲九州場所 12日目(21日・福岡国際センター)

 新大関・大の里が、西前頭16枚目・尊富士とのホープ対決を制して勝ち越しを決めた。4敗で優勝は厳しい状況だが、7月に北の富士さんから期待の力士に指名された大器は、2大関との対決を残す最終盤で意地を見せる。琴桜と豊昇龍の2大関は1敗を守り、首位を並走。隆の勝は2敗に後退。3敗で阿炎と豪ノ山が続く。

 大の里が看板力士の面目を保った。立ち合いで尊富士の鋭い出足を止めると、引きに乗じて力強く押し出した。連敗を2で止め、新大関場所は12日目に勝ち越し。優勝を争った春場所では直接対決で敗れ、賜杯もさらわれた相手に雪辱も果たし、「うまく吹っ切っていけた。春場所は何も出来なかった。勝てたのは大きい」と汗を拭った。

 7月の名古屋場所初日、NHK中継にVTR出演した北の富士さんが「今場所は大の里が楽しみ」と期待を込めて語った。小学生時代から大相撲ファンだった大の里は、北の富士さんに解説されることが夢だった。実現することはなかったが「名前を挙げてもらったことはうれしいし、光栄。期待に応えたい」と更なる飛躍を誓った。新大関Vは遠のいたが、2大関との対決を残す。「まだ、あと三つある。一日一番、集中して頑張る」と表情を変えずに言った。(山田 豊)

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