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日本ランカー・中川抹茶が亀田興毅氏の興行と選手契約 「お茶の“聖地”での試合はメッチャうれしい」…12月21日・TM静岡

スポーツ報知 / 2024年11月22日 17時54分

「3150×LUSHBOMU」選手契約を結んだ中川抹茶(右)と3150FIGHTの亀田興毅ファウンダー

 プロボクシング元世界3階級制覇王者・亀田興毅氏ファウンダーが手がける興行「3150×LUSHBOMU vol.3」(12月21日、ツインメッセ静岡)の追加カード発表会見が22日、都内で行われ、日本フェザー級(57・1キロ以下)8位の中川抹茶(スパイダー根本)が元ムエタイ世界王者の肩書を持つロッキー・オグデン(オーストラリア)とフェザー級のノンタイトル8回戦を闘うことが発表された。

 戦績は30歳の抹茶が16勝(6KO)2敗2分け、25歳のオグデンが7勝(5KO)1敗。

 亀田氏とともに会見に臨んだ抹茶は「縁なのか、お茶の“聖地”である静岡で試合ができるのはメッチャうれしい。絶対に負けられない。勝ち続けていきたい」と意欲を口にした。抹茶は2015年度の全日本バンタム級(53・5キロ以下)新人王で初代日本ユース王者。その後試合数が減るなどしてボクシングへの意欲が低下したことから一時、引退したが、兄の現日本スーパーバンタム級(55・3キロ以下)7位・中川麦茶(ミツキ)の活躍に「ボクシングはやはり面白い」と再びリングで脚光を浴びたくなったという。今年7月には元東洋太平洋スーパーバンタム級王者ペテ・アポリナル(フィリピン)に3―0判定勝ち。亀田ファウンダーは「いい試合をしていた。圧勝でした。“伸び盛り”と言っていい」と評価した。

 オグデンはオーストラリアでフェザー級、スーパーフェザー級の2階級制覇王者となった実力者。プロボクシング以前には17歳の時に、オーストラリア人選手として初めて世界プロムエタイ連盟バンタム級の世界王座を獲得。その後、ONEチャンピオンシップのタイトル戦にも出場した経歴を持つ。2021年にプロボクシングに転向すると、わずか1年で同国の国内王座2階級を制覇した強豪だ。抹茶は今春、前WBO世界バンタム級王者ジェーソン・モロニー(オーストラリア)のスパーリングパートナーを務めた経験があり「オーストラリア人選手のリズム、というのがわかったので、それをイメージしていきたい。(オグデンは)右のパンチが強いので、それをしっかり警戒したい」と話した。

 「3150×LUSHBOMU」では、世界を目指すボクサーに対し、ボクシングに専念できる環境作りや世界に飛び出すための支援を目的に選手やジムと独自の契約システムを確立しているが、この日、亀田氏は抹茶と選手契約を結んだことを発表した。「3150×LUSHBOMU」は契約選手に対し、ランキングに応じて選手と所属ジムに対して月額報酬として30~50万円が支払う。日本など地域ランキング10位以上が対象だが、抹茶は日本8位のほか、東洋太平洋7位、WBOアジアパシフィック9位とすでにランキング入りしている。同イベントでは年間2試合以上の出場を保証し、試合に出場すれば月額報酬とは別に高額なファイトマネーが支払われる。抹茶は「ボクシングに専念する環境をいただいた。一度引退した時もボクシングでは稼げないということも理由だったがお金の心配はなくなった」と話したが、亀田氏の「ランキングから落ちたら報酬は出ない」という言葉に改めて気合を入れた様子だ。亀田氏は50人のボクサーと選手契約を結ぶ目標を掲げた。

 抹茶は小6、中1と引きこもり少年だったことを明かした。「何かあると押し入れに逃げちゃいました」という。引きこもっていた時に抹茶のお菓子を食べていたそうで「逆境の気持ちを忘れないようにと抹茶とつけた」そうだ。「目標はチャンピオンになることだけど、それはオマケ。ボクシングの面白さを伝えたい。ボクシングを通して人生を楽しくしたい」と抹茶。「押し入れ」から「世界」へ羽ばたく夢を広げていた。

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