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おじの朝青龍に続けるか 豊昇龍も綱取り 審判部長が語る条件

スポーツ報知 / 2024年11月25日 6時15分

琴桜(右後方)にはたき込みで敗れ、唇をかむ豊昇龍(カメラ・今西 淳)

◆大相撲九州場所 千秋楽(24日・福岡国際センター)

 大関・琴桜が14勝1敗で初優勝を果たした。21年ぶりとなった大関同士による千秋楽相星決戦で、豊昇龍をはたき込んだ。大関5場所目、27歳での初賜杯は祖父で先代師匠の元横綱・琴桜と同じ。来年初場所(1月12日初日、東京・両国国技館)では初の綱取りに挑む。2度目の優勝を逃した豊昇龍も13勝2敗の好成績で、日本相撲協会の高田川審判部長(元関脇・安芸乃島)は来場所、“ダブル綱取り”となる見解を示した。

 支度部屋で悔しさが抑えきれなかった。大関初Vを逃した豊昇龍は、風呂場に入ると「クソッ!」と甲高い声で叫んだ。

 優勝を懸けた千秋楽の1敗大関対決は、右手で琴桜の上手を取って投げたが、決まらず。逆に体勢を崩してはたき込まれた。「仕切り線で(足が)滑ってしまった」とガックリ。初優勝した昨年の名古屋場所は12勝で初優勝しており、「13勝で(優勝)できないのか」と唇をかんだ。

 足元を見つめ直した1年だった。大関昇進後は負傷も多く、捨て身の投げで白星を拾う相撲が目立った。今年名古屋場所は右内転筋挫傷で途中休場。翌秋場所前には、八角理事長に「投げてばかりじゃ上(横綱)に上がれないぞ」と奮起を促された。豊昇龍は「その話で目が覚めた」という。

 稽古から本来の力強く前に出る相撲を改めて意識した。看板力士としての責任感をにじませ、先場所まで4場所連続で敗れていた初日を乗り越えると、そのまま6連勝。15日間、V争いの中心となった。

 優勝に準ずる成績を残したことで、来場所は綱取りに挑むことになりそうだ。高田川審判部長は「強い相撲が多かった。これを続ければ、夢に向かって近づく」と言及。大関は「来年(琴桜に)やり返す。絶対忘れない」と雪辱を誓っていた。(山田 豊)

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