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「ディフェンス、いこうぜ」早大が主将掛け声で残り2分、明大重戦車FW突進を耐え抜いた 100回目早明戦制し17季ぶり全勝V

スポーツ報知 / 2024年12月2日 5時50分

7戦全勝で優勝を決め喜ぶ早大の選手たち(カメラ・佐々木 清勝)

◆ラグビー◇関東大学対抗戦 早大27―24明大(12月1日、国立競技場 観衆4万544)

 100回目の対決を迎えた早大―明大による「早明戦」は、早大が27―24で競り勝った。伝統対決の節目を制し、2007年以来17季ぶりの7戦全勝で6季ぶり24度目の対抗戦優勝を決めた。通算成績は早大の56勝2分け42敗。昨季大学選手権で8強に終わったチームを束ねたフッカー佐藤健次主将(4年)が、2トライの活躍で「前へ」の明大を撃破。5季ぶり17度目の大学日本一を狙う大学選手権は21日の準々決勝から出場。学生王者になった際だけに熱唱できる部歌「荒ぶる」へ、大きく弾みをつけた。

 死闘に終止符を打つノーサイドの笛に、早大フィフティーンが国立の空に拳を突き上げほえた。赤黒と紫紺のジャージーが相まみえた対抗戦100回目の対決は、1トライでひっくり返る3点差を死守した早大に軍配。2トライでPOM(プレーヤー・オブ・ザ・マッチ)に選ばれた主将の佐藤は「最後、チーム(の気持ち)が切れずに横とつながって勝利できたのは喜ばしいこと」と、誇らしげに胸を張った。

 3点リードの後半ロスタイム、残り2分。伝統の一戦にふさわしい攻防戦を展開した。早大陣内22メートル内側で明大ボールのラインアウト。佐藤が「ディフェンス、いこうぜ」と鼓舞した。明治がボールを獲得し大きく前進する。とどろく「明治! 明治!」の大コール。塊となって突進を繰り返す明大の重戦車FW。早大FWも低い鬼タックルではね返し、明大BK伊藤のランをCTB福島が止める。肉体同士がぶつかる鈍い激突音が響く。明大の攻撃は11連続に及んだ。早大は鉄壁防御でしのぎ、最後は1年生のコンビのSO服部、WTB田中が、2人飛ばしパスで大外からトライを狙った明大ウィングの海老沢に追いつき、ゴールラインの約2メートル手前で強引に押し出した。顔を見合わせ全員がうなずいた瞬間、ノーサイドの笛だ。大田尾竜彦監督(42)が「早明戦にふさわしい内容」とうなる戦いを終わらせた。

 対抗戦6季ぶりのV。ワセダの誇りを取り戻した。昨季は大学選手権の準々決勝で京産大に65失点の大敗。大田尾監督は「横の絆が見えなかった。早稲田らしくない負け方」と、守りから再建を図った。守りのシステムなどを見直すとともに選手とも戦術、戦略について議論。一人一人に自主性を持たせ「自分たちのチーム」という意識を醸成した。「それが結果として、プライドにつながっている」と指揮官。今季7戦中、2ケタ失点は2試合だけ。「横の絆」は結果に表れた。

 対抗戦王者として臨むは、5季ぶり王者を目指す大学選手権。優勝した時のみ歌える第2部歌「荒ぶる」に挑む。佐藤は試合前「健次さんがキャプテンでよかった」「健次さんが笑っているところをずっと見たい」の寄せ書きに目頭を熱くした。「最後もう一回優勝した時に、全部員にそう言われるように。僕はこれから態度で示していきたい」。チーム160人の結束を、次は全国で見せつける。(大谷 翔太)

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