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【ソフトバンク】尾形崇斗、甲斐拓也助言&有原航平直伝“大リーグボール”で開幕セットアッパーの座勝ち取る

スポーツ報知 / 2024年12月3日 16時6分

有原に握りを伝授されたツーシームの習得を目指すソフトバンク・尾形崇斗(カメラ・田中昌宏)

 ソフトバンクの尾形崇斗投手が3日、“1イニング枠確約”におごることなく、メジャースタイルの新魔球を習得して、セットアッパーの座を不動のものにすると誓った。トレーニングのためみずほペイペイを訪れ、この日は場内コンコースでダッシュする「コンコースフレンド」の石川が不在だったため、「ぼっちコンコーサー」(ひとりぼっちでコンコースを走る人の意味)として孤高の調整を行った。

 小久保監督が1日、故郷・和歌山市のイベントで、尾形に“勝ちパターン手形”とも言える立場を与えた。「基本的に1イニングだけ抑えるピッチャー6枚は確立されている。日本シリーズで投げた尾形、杉山、ヘルナンデス、オスナ。そこに(右肩痛の)松本、(腰痛の)藤井が入ったらもう6人」と話し「(尾形は)その位置」と明言した。記事で監督発言を読んだ尾形は「素晴らしいピッチャーの中に自分も名前あったので、すごくうれしかった」と素直な気持ちを打ち明けた。

 立場を不動のものにするために、新魔球で自らをブラッシュアップする。現在の球種は真っすぐ、スライダーで「90%ぐらい」とのこと。具体的にはスプリットやチェンジアップを磨き、カーブでも空振りが取れるように現在の120キロ程度から「2、3マイル」(3~5キロ)球速を上げたい。そしてメジャー風のツーシームを身につける。

 「きょう有原さんにツーシームのグリップ(握り)を聞いて、ちょっと試してみたいとかもある。どれがものになるか分かんないですけど、練習していくのはすごくいいことかなと」

 ツーシームは実戦で1球も投げていない球種。「93、4(マイル=150キロ弱)ぐらいの沈むやつじゃなくて、(直球と同程度の球速で)食い込んでいくようなのを投げたくて。日本だと有原さんがいい動きをしている。お手本のような人がいるので」とニヤリ笑った。

 日本球界では亜大出身者を中心に、沈むツーシームを操る投手は多い。だが尾形のイメージする変化ではない。

 「沈むと距離が取れるんで、ファウル(にされる)とかコンタクトされやすい。甲斐さんも言ってたんですけど、大谷(翔平)さんとかダル(ビッシュ有)さんのツーシームは沈まない。『吹けながら(右打者の胸元に)向かってくるような速いボール(の投げ手)が日本にはなかなかいない』って。そういう球を投げたいから、逆算してどういうグリップがいいのかなって考えても思い浮かばなかったので、有原さんに初めて聞いてみました」

 有原も元メジャー。エース右腕の助言のもと、早速ネットスローで試してみたが「まあまあ、まだまだ」とのこと。今季は右肩のコンディション不良で出遅れたが、12試合2勝0敗、防御率2・31で、プロ初を含む3ホールドも記録した。来季は浮き上がりつつ食い込む“大リーグボール”で、開幕からセットアッパーの座を自分のものにする。

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