現役引退発表した稲本潤一は欧州強豪へのエリート街道踏みしめた先駆者
スポーツ報知 / 2024年12月5日 6時45分
サッカー日本代表としてW杯3大会に出場し、関東1部の南葛SCに所属するMF稲本潤一(45)が4日、都内で会見し、現役引退を発表した。2002年日韓W杯で歴史的な2ゴールを奪ったレジェンドは、晴れやかな表情で28年間の現役生活を振り返り、今後は指導者の道に進むことを明かした。
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Jリーグの下部組織で育ち、トップチーム昇格、日本代表を経て、欧州の強豪クラブへ。今では当たり前になったエリート選手の道筋は、稲本が最初に踏みしめたと言っていいだろう。
1997年に当時J最年少の17歳6か月でデビューして以来、取材したのは5年ほど。国内外で活躍を見せた時とは違った姿が記憶に残っている。01年7月、G大阪からアーセナルへの移籍会見。「ビッグクラブということだけは分かってる」。終始、表情が緩むことはなかった。2か月間、海外出張で追いかけたが、プレーしたのは2軍戦ばかり。日本人記者が減る中、私も帰国を伝えると「武田さんも帰るんですか…」とさみしそうに笑っていた。
当時21歳はこうも言っていた。「下位のチームで試合を経験して02年W杯を迎えることも考えたけど、この先のサッカー人生を考えて判断しました」。あれから約23年。言葉通りにやりきったのは感服するしかない。(96年~02年サッカー担当・武田 泰淳)
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