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ベガルタ仙台 4年ぶりJ1復帰ならず 岡山に0-2…森山佳郎監督「力はまだまだ足りなかった」

スポーツ報知 / 2024年12月8日 6時30分

試合終了の笛が鳴り顔をしかめる森山監督

◇明治安田J1昇格プレーオフ決勝 岡山2-0仙台(7日・Cスタ)

 ベガルタ仙台は敵地で岡山に0―2で敗れ、4年ぶりとなるJ1復帰の夢が目前でついえた。前半20分、混戦のこぼれ球からシュートを浴びて先制されると、0―1の後半16分には個の強さに負け、追加点を奪われた。押し込む場面もあったが森山佳郎監督(57)は完敗を認め、来季の巻き返しを誓った。

 仙台イレブンは悔し涙が止まらなかった。今季は2敗、J2に降格した22年以降では2分け4敗と未勝利の岡山に完敗。今季のリーグで2番目に失点が少ない堅守を、またも崩せなかった。仙台・森山監督は「J1に上がる力はまだまだ足りなかった」と唇をかんだ。

 立ち上がりはロングボールで相手の背後を狙って押し込み、流れをつかんだ。前半11分には敵陣中央でフリーキックを獲得。FW中島元彦が直接ゴールを狙ったが、相手GKに防がれた。徐々に相手のハイプレスから自陣でのプレーが増えると、同20分に先制点を献上した。こぼれ球を素早く拾われた末の“ループシュート”に指揮官は「防ぎようがないゴール。1点目はかなりダメージが大きかった」と振り返った。

 早い時間に追いつきたい後半。開始からFWエロンに代わりMFオナイウ情滋を投入した。スピードを生かして縦横無尽に駆け回って、後半8分にはロングカウンターから背後へ抜け出した。右足でシュートを放つも好セーブに阻まれた。オナイウは「あれを決められるかどうか、勝敗を左右する選手になれるかなれないかが決まる。努力が足りない」と肩を落とした。その後もネットを揺らせず。試合終了のホイッスルが鳴った。

 夢は逃した。だが、確かに光が見えた1年だった。21年に13季ぶりJ2降格。翌年は7位でJ1昇格プレーオフをあと一歩で逃し、昨季はクラブ史上最低の16位に終わった。3年連続の監督途中交代や、クラブ内外で相次ぐ不祥事が起こり、世間からは悪評ばかりが目立った。

 昨季途中、J1川崎を強豪に育てた庄子春男氏がGMに就任。今季から本格的にチームを再編した。3人の監督候補がいた中で、選んだのは森山監督だった。「言葉に力があって熱量のある監督にしたい」(同GM)。クラブに手紙で“逆オファー”をしてきた熱量に懸けた。

 新監督は今季のキャンプで、他クラブの監督に仙台の印象を聞き「うまさはあるけど怖さはない」と意見をもらった。怖さを持たせるべく、フィジカルと守備だけを徹底的に鍛えた。シーズン中でも週2回の2部練習を実施し、試合終了までボールを追い続ける体力をつけた。前線から連動するハイプレスを身につけ、6位に入った。熱い指導と流した汗が、巻き返す力になった。

 初のプレーオフで準決勝を突破し、“土台”はできた。続投が決まっている指揮官は「来年は最後の質、個人の打開力と連係を積み上げて、J1に上がった時には残っていけるようなチームをつくりたい」と来季の昇格を誓った。新しい旅は始まったばかり。自動昇格を果たせるほどの力をつけ、来年はうれし涙を流す。(山崎 賢人)

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