女子７８キロ級・池田紅、天国の愛犬にささげる国際大会初Ｖ「心の支えだった」…柔道ＧＳ東京

女子７８キロ級で優勝した池田紅（カメラ・林直史）

◆柔道◇グランドスラム東京大会　最終日（８日、東京体育館）

　男女７階級が行われ、女子７８キロ級は池田紅（くれな、東海大）が制した。決勝で韓国選手に延長の末、崩れ四方固めで一本勝ち。シニアの国際大会で初優勝を飾った２２歳は「７８キロ級の選手が海外で勝てていない。次も優勝して、７８キロ級は池田紅しかいないと塚田（真希・女子日本代表）監督に思ってもらえるようにしたい」と堂々と宣言した。

　この日、柔道着の右胸には犬のイラストのワッペンが着けられていた。１月にバーニーズマウンデンドッグの愛犬「ラッティー」が天国に旅立った。「自分が近くに座るとすぐ立ったり、写真も全然撮らせてくれなかったり、ツンデレなところがあったけど、ちっちゃい時から１０年間、一緒にいてくれた大好きなワンちゃん。心の支えだった」。亡き愛犬にささげる優勝にもなった。

　東海大で指導を受ける塚田監督が１０月に女子日本代表の監督に就任した。自身は卒業後の来春から実業団のコマツに進む。互いの立場は変わるが、国際大会で結果を残し続けることが何よりの恩返しだ。「今度は全日本の監督として、塚田先生に喜んでほしい。ロス五輪で一番上を目指したい。金メダルを取って塚田先生に『やるじゃん、紅』と言っていただきたい」と言葉に決意を込めた。