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箱根駅伝連覇を目指す青学大の原監督が「あいたいね大作戦」発令 「優勝にあいたい」「みんなで喜びあいたい」

スポーツ報知 / 2024年12月10日 15時37分

箱根駅伝連覇を目指す青学大の原晋監督は「あいたいね大作戦」を発令した

 第101回箱根駅伝(来年1月2、3日)で、2年連続8度目の優勝を目指す青学大の原晋監督(57)が10日、連覇に向けて「あいたいね大作戦」を発令した。この日、渋谷区の恵比寿ガーデンプレイスで行われた会見で発表した。

 「優勝にあいたい。今季のチームスローガンは『大手町で笑おう』。優勝してチーム全員で笑顔で喜びあいたい。いつも応援してくれる家族、ファン、スポンサーの皆さんと喜びあいたい。そして、今回は第101回大会です。学生の情熱は変わらず、200回、300回と箱根駅伝は続きます。未来もずっと箱根駅伝にあいたいね。名付けて『あいたいね大作戦』です!」

 原監督は、堂々と宣言した。この日は出場23校の登録選手16人が発表された。「ベストメンバーです」と指揮官は胸を張って話した。

 青学大は、前回2区で歴代4位(日本人歴代2位)の1時間6分7秒の好記録で区間賞を獲得した黒田朝日(3年)、同3区で日本人歴代最高タイムで区間賞を獲得した太田蒼生(4年)、同5区で区間新の区間2位と好走した若林宏樹(4年)、同6区2位の野村昭夢(4年)と主要区間で確固たる実績を持つ選手をはじめ、同1区9位の荒巻朋熈(3年)、同8区区間賞の塩出翔太(3年)、同10区2位の宇田川瞬矢(3年)と前回の優勝メンバー7人全員が順当に登録メンバーに名を連ねた。

 今季絶好調の鶴川正也(4年)は4年目にして初めて登録メンバー入り。6月の日本選手権5000メートルでは屋外レース日本人学生歴代最高(当時)の13分18秒51で走破。出雲駅伝1区、全日本駅伝2区で区間賞を獲得した。「箱根も必ず区間賞を取って優勝に貢献します」と鶴川は表情を引き締めて話す。

 主将の田中悠登(4年)、白石光星(4年)と頼りになる上級生もメンバー入りした。

 さらに新戦力の1年生も充実。世田谷ハーフマラソンを優勝した安島莉玖、旭化成時代に全日本実業団駅伝で史上最多の10回の区間賞を獲得した佐藤市雄さんの孫の佐藤愛斗、黒田朝日の弟の然(1年)、チーム1年生で1万メートル最速の28分37秒01の自己ベスト記録を持つ小河原陽琉の4人が16人の登録メンバーに入った。連覇に向けて、盤石の布陣となった。

 学生3大駅伝では原監督の「大作戦発令」は、もはや、恒例となった。その一方で一部では「マンネリ」という声も上がるが、第101回大会以降も続行する。「継続は力なり、です」と原監督はきっぱり話す。

 今季、出雲駅伝(11月)では「かっとばせ!大作戦」を発令。「ホームランをかっとばしたかったけど、ポテンヒット。次につながった」と原監督は評した。続く全日本大学駅伝(11月)では「イーゴ大作戦」で臨み、またもや3位。イーゴはワシをモチーフにした青学大公式マスコット。「途中まで良かったが、最後に違う方に飛んでしまった」。指揮官は最終8区で首位から3位に後退した伊勢路の戦いを苦笑いで振り返った。

 出雲駅伝、全日本大学駅伝は、いずれも国学院大が快勝し、駒大が2位、青学大が3位だった。青学大は出雲路、伊勢路では国学院大、駒大に遅れを取ったが、得意の箱根路では、やはり優勝候補に挙がる。「3強」を中心に、城西大、中大、創価大も上位争いに加わる力を持ち、激しい優勝争いが繰り広げられそうだ。

 ◇青学大・原晋監督発令の大作戦シリーズと結果◇

13年箱根駅伝 Z大作戦(エース出岐雄大を切り札としてアンカーに起用。アルファベットの最後のZが由来)8位

14年箱根駅伝 S大作戦(9、10区に世羅高出身の藤川拓也、竹内一輝を並べて勝負。世羅のSが由来)5位

15年箱根駅伝 ワクワク大作戦(原監督「初優勝できるかもしれない。ワクワクしている」。大作戦が初めて全国的に認知された)優勝

15年出雲駅伝 青トレ大作戦(中野ジェームズ修トレーナーの指導による体幹トレーニングの効果をアピール)優勝

15年全日本大学駅伝 あっぱれ大爆走大作戦(原監督「会見で司会者に急に振られて即興で考えた」。準備不足がたたり敗戦)2位

16年箱根駅伝 ハッピー大作戦(原監督「選手、スタッフ、監督、コーチ、OB、ファン全員がハッピーになるレースをします」)優勝

16年出雲駅伝 神ってるぞ青山大作戦(広島県出身の原監督がプロ野球・広島の緒方孝市監督が発した流行語をヒントに命名)優勝

16年全日本大学駅伝 エビフライ大作戦(原監督「(開催地の)名古屋と言えばエビフリャー。頭から尻尾まで全部おいしい」)優勝

17年箱根駅伝 サンキュー大作戦(3連覇&3冠を目指す。原監督となって9度目の出場。感謝の気持ちで臨む)優勝

17年出雲駅伝 陸王大作戦(原監督が出演したTBS系ドラマ「陸王」の番組宣伝? フジテレビ系放送の出雲では相性が悪く敗戦)2位

17年全日本大学駅伝 青山祭大作戦(学園祭シーズン。「打ち上げ花火をドンと上げたい」と意気込むも不発)3位

18年箱根駅伝 ハーモニー大作戦(混戦必至だが、指揮者を自任する原監督は「美しいハーモニーを奏でることが出来れば勝てる」)優勝

18年出雲駅伝 ヨロシク大作戦(出雲「4」勝目を狙う。「6」区間の総合力で勝負。ポイントは「4」区の吉田圭太。「9」度目の出雲路に臨む)優勝

18年全日本大学駅伝 メラメラ大作戦(原監督「出雲駅伝を勝ったが、チーム全員満足していない。メラメラ燃えています」)優勝

19年箱根駅伝 ゴーゴー大作戦(原監督「アチチ、アチ、燃えてるんだろうか! 箱根5連覇に向けて郷ひろみさんのように燃えています」。しかし、不完全燃焼で惜敗)2位

19年出雲駅伝 出てこい!駅伝男大作戦(原監督「レースで練習以上の力を出せる駅伝男が出てきてほしい」)5位

19年全日本大学駅伝 私(青学大)失敗しないので大作戦(今大会を放送するテレビ朝日系人気ドラマの主演・米倉涼子の決めゼリフ)2位

20年箱根駅伝 やっぱり大作戦(原監督「やっぱり青学大は強かった、と言わせたい」。宣言通りにV奪回)優勝

20年出雲駅伝 ※新型コロナウイルス感染拡大の影響で大会中止

20年全日本大学駅伝 コロナに負けるな!大作戦(原監督「選手、監督、大会関係者、ファン全員でコロナに勝とう!」)4位

21年箱根駅伝 絆大作戦(原監督「未曽有のシーズンの箱根駅伝では駅伝の原点である絆を大切して戦いたい」)4位

21年出雲駅伝 結(むすび)大作戦(原監督「縁結びの神様として名高い出雲神社からスタートするレースに団結して臨む。コロナ禍が早く終結することを願う」)2位

21年全日本大学駅伝 男前大作戦(原監督「青学大のイケメン(男前)ランナーが『男だろ!』のかけ声で力を発揮する駒大の前でレースを進める積極策で優勝狙う」)2位

22年箱根駅伝 パワフル大作戦(原監督「選手、マネジャー、スタッフの『力』を結集してパワフルに戦います」)優勝

22年出雲駅伝 パチパチ大作戦(原監督「まだコロナ禍の影響で大声の応援は難しいですが、すべての学生ランナーにパチパチと大きな拍手を送っていただきたい」)4位

22年全日本大学駅伝 プライド大作戦(前年度の箱根駅伝王者のプライドをかけて臨む)3位

22年箱根駅伝 ピース大作戦(原監督「世界中が平和になることを願う。平和であってこそ箱根駅伝が行われることに感謝)3位

23年出雲駅伝 イット!大作戦(5年ぶりの一等賞を狙う。出雲駅伝を放送するフジテレビ系のニュース番組「Live News イット!」の番宣も兼ねる)5位

23年全日本大学駅伝 名古屋大作戦(原監督「序盤の名古屋エリアで勝負!)2位

24年箱根駅伝 負けてたまるか!大作戦(絶対王者の駒大にチーム一丸で強い気持ちで挑む)優勝

24年出雲駅伝 かっとばせ!大作戦(原監督「ドジャースの大谷翔平に負けずに大学駅伝も盛り上げていきます」)3位

24年全日本大学駅伝 イーゴ大作戦(ワシをモチーフにした青学大の公式マスコット「イーゴ」から。原監督いわく「いいゴールを目指す」というダジャレもかかっている)3位

25年箱根駅伝 あいたいね大作戦(原監督「優勝にあいたい。みんなで喜びあいたいね」)さて結果は?

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