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佐々木朗希のウルフ代理人がメディア対応 契約の見通しは「(1月)15日から24日という限られた期間」

スポーツ報知 / 2024年12月11日 5時31分

ウィンターミーティングで約100人の関係者に囲まれて取材に応じる、佐々木朗希投手の代理人を務めたジョエル・ウルフ氏(カメラ・安藤 宏太)

 米大リーグのウィンター・ミーティングは10日(日本時間11日)、テキサス州ダラスで2日目を迎え、ロッテからポスティングされメジャー30球団との交渉が解禁となった佐々木朗希投手の代理人を務める大手エージェント「ワッサーマン・グループ」のジョエル・ウルフ氏が、メディアに対応。来年1月15日以降、24日までと見込まれる交渉過程の見通しなどを解説した。

 冒頭、ウルフ氏が、「まず、今回の特殊なケースで、私は(メディアに佐々木について)発言することを厳格に禁じられていました。今ようやく話が出来るので、交渉期間が45日に制限される今回の交渉状況について、出来る範囲で皆さんの質問に答えます」と切り出し、質疑応答が日米メディアに分けて合計約1時間に渡って行われた。主なやりとりは以下の通り。

 ―メジャー移籍で、彼が重要視するものは。

 「彼を知って2年になるが、完全には把握していない。数日前まで実際には(ポスティングされるかが)分からなかったが、正式にそれが、決まったばかり。彼はチームの昨今の成功、WBCのチームメートの動向、ロッテにいる外国人選手、気候、投手の育成制度、他の日本人メジャー選手にも注意を払っている。私は明日(本社のある南カリフォルニア)に戻り、この先、数日後に本人と会って、来週の日程(1巡目の面談)を組む。我々があちこち旅するより、おそらく中部地区に居すわって、皆が来れるようにすると思う。クリスマス前に彼は一旦帰国し、1、2週間日本で過ごし、その段階で、次の渡米で(2巡目)個別面談のためにどの都市を訪問するかなどを決める。1巡目の面談の結果にも拠るだろう。球団はビデオやパワーポイント、PFDなどの資料を提出し始めている。すでに数ヶ月前から準備している球団もあるが、その提出期限は厳格に決めず、球団側が時間を掛けられるように余裕を持たせている」

 ―一次面談で大事なことは。

 「これは、事前に決められた契約だとか(ドジャースとの密約説という)論議、告発や申し立ては虚偽のものだ。MLBは当然、誰にも公平で平等な競争となることを願い、関係者の事象徴集などで事実確認した。国際ボーナスが最大になる2025年度に契約することは、ロッテ側も理に叶い、最善と考える。私個人の意見だが、正直、彼は日本のメディアに批判を浴び、精神的に影響したと思うが、家族の絆が強く、大リーグに来ることを夢見ている青年だ」

 ーなぜ、巨大な契約を待たず、25歳以下で渡米を決めたのか。

 「その質問は1000回も受けている。彼の考え方に、野球に絶対はないし、人生に絶対はないというのがあります。彼が背負った悲劇(震災で父と祖父母を失う)から、彼の目には人生において何事も保証されていないと写っている。野球もそうだ。大怪我やトミー・ジョン手術も起きる。彼自身2度肩の故障があり、全てが望んだようにいくとは限らない。そして、高校時代から彼にとってメジャーが最大の夢だった。ダルビッシュ、田中(将大)、松坂(大輔)にあこがれて、WBCで実際にメジャーリーガーと戦い、一刻も早く来たい気持ちが強まった。ロッテ球団には苦渋の決断であり、ロッテファンには辛い決断だということは十分理解できるが」

 ―ダルビッシュとの関係性からパドレスは候補といえるか。

 「彼が真剣に考慮する球団となると思う。ただ、彼らの関係性はプライベートなもの。どれくらい影響するかは、みてみなければならない」

 ―西海岸など、地理的条件はどれくらい影響するか。

「彼の方からそれを問題にしたことはない。多くの都市は、日本から直行便がある。(10年前と違って)それは問題ではない。彼は特定の都市について何も言ってない。そういう詳細な議論はまだしていない」

 ―何球団が日本で彼を実際に調査しているか。

「過半数(15球団)以上だと思う」

 ―彼は中5日で投げられるか。

「多くの球団が、そこは配慮するだろう。でも、彼は必要とされれば、準備すると言うだろう」

 ―年俸が国際プールの範囲内なので、スモールマーケットにもチャンスがあるか。

 「国際プールに収まる金額のギャップは、さほど大きくならない。私の助言は、年俸を理由に決めるなということ。長期的にみれば、キャリアの中で十分に収入を得ることが出来る。短期的な金額で決断しないだろう。もちろん(スモールマーケットに)チャンスがある。日本から来て、規模の小さい球団の方が、利点があるともいえる。彼が(日本で)メディアに快適な経験をしなかったことからも、もしかしたら、規模の小さい球団の方が利点があると彼が思うかもしれない。彼がどう考えるか私はわからない。その点についてまだ議論していない。彼は(大都市の球団でも)ちゃんと処理しながら、やれると思う。」

 ―日本のメディアとどういう問題があったのか。

 「彼が若くしてメジャーに移籍したい意思を表明し、多くのネガティブな報道があった。いろんな間違った噂や家族のことを報じられ、精神的に害があった」

 

 ―地震で父を失ったことはどう影響しているのか。彼の人柄は。

 「彼はそのことをあまり話さない。彼の人生は前に進んでいる。彼の野球もだ。彼は、その辛い体験を、人生の次章への踏み台にしている。静かなタイプで、ユーモアのセンスがあり、ウイットに富む。饒舌ではない。近い友達や家族など小さな範囲で周囲の人を信頼し、強い絆を持っている。彼の家族は非常に結束しており、彼は好青年だ」

 ―契約の見通しは

 「(1月)15日から24日という限られた期間になる。できるだけ早い方が、就業ビザ取得など、春季キャンプに備えて次のプロセスに進むために望ましい」

 ―球団側は、契約更新の条件なども出せるのか。

 「ノー。機構側は、マイナー契約であり、どんな契約更新などの保証などは盛り込めないとルールに入れている。それは、国際プール枠で来るラテン系選手と同様だ。ある程度の時間を過ぎてから、更新に契約は可能となる。交渉の段階ではメジャー登録枠に入る確約も交渉では出来ない。だが、一旦契約した後、年俸調整が近づき、彼が非常に成功していたら、我々が主導権を持つことになる。だから、(今)長期の契約を結ぶことは我々の動機づけにはならない」

 

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