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【巨人】ライデル・マルティネス 4年総額50億円以上の超大型契約で合意 阿部構想は8回大勢&9回マル

スポーツ報知 / 2024年12月16日 5時0分

ハワイの青空の下、ウクレレを奏でてみせる阿部監督(カメラ・宮崎 亮太)

 巨人が契約に向けた最終交渉に入っていた前中日のライデル・マルティネス投手(28)と基本合意したことが15日、分かった。推定4年総額50億円以上の歴史的な超大型契約。球団は通算166セーブの球界ナンバーワン守護神にストッパーを任せる方針で、米ハワイで優勝旅行中の阿部慎之助監督(45)は今季まで抑えを務めた大勢について「8回」と明言。試合最終盤を「タイマル」とつなぐ「鉄壁の方程式」構想を明かした。

 巨人が前中日の現役最強守護神マルティネスと基本合意に達した。しかも、4年総額50億円以上というNPBでは異例の超大型契約とみられる。キューバ政府も含めた慎重な交渉に粘り強く臨み、破格の好条件で心をつかんだ。近日中に正式発表される見込みだ。

 ソフトバンク、DeNA、残留を求める中日との争奪戦は最終盤に入っていた。14日には中日の球団関係者が「退団させていただきます。東京の球団でお世話になります」と本人側から断り連絡があったと明言していた。中南米に太いパイプを持つ玉木重雄国際スカウト、中日時代からマルティネスを知り関係の深い友利結国際スカウトらが尽力。最終的に吉村禎章編成本部長が現地キューバ入りして合意に達したという。

 日に日に熱を帯びる“ライマル”の話題に、米ハワイで優勝旅行中の阿部監督も強い関心を示している。加入が正式決定した場合と前置きした上で、ストッパーとして9回のマウンドを託す方針を披露。今季まで守護神だった大勢は「8回」と起用法の構想を明かした。

 今季29セーブ、防御率0・88の大勢に何か不安があるからマルティネス獲得に動いたという見方については「それは一切ない」と完全否定。「守りの野球からっていう、そういうので獲りにいってもらった。そこが一番」とあくまでブルペンをより盤石にするためと明かした。そして「去年もそうだけど8回が鬼門だったから」と8回に大勢を起用できるメリットを歓迎。160キロ超の剛速球が武器の「タイマル」の鉄壁の方程式は超強力だ。

 来季残留が決まっているケラーも速球160キロ超のパワー投手。勝ち試合で相手を圧倒するリリーフ編成が可能になる。さらに左の速球派のバルドナード、変則左腕の高梨らもいて、6、7回の起用法も幅が広がる。指揮官は「相手からしたら6回までに何とか点を取らないとっていうプレッシャーをかけられる」と相乗効果を語った。

 今季リーグトップの救援防御率2・27を誇ったリリーフ陣はさらに厚みを増す。NPB史上最大級の条件で基本合意した守護神の加入はリーグ連覇、13年ぶり日本一に向けて力強い追い風になる。

 ◆ライデル・マルティネス(Raidel Martinez)1996年10月11日、キューバ生まれ。28歳。国内リーグから2017年2月に育成選手として中日入団。18年4月に支配下選手登録。20年には球団最速記録を更新する161キロをマーク。22年に39セーブで最多セーブを獲得。23年にはNPB歴代2位タイの44試合連続自責点0を記録。今季は自己最多の43セーブで自身2度目のセーブ王に輝いた。17、23年WBC、19、24年プレミア12代表。193センチ、93キロ。右投左打。年俸2億3000万円。

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