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高山勝成、判定勝ちで日本人初“5団体制覇” 148センチの相手を圧倒し、41歳で日本人初のIBO王座獲得

スポーツ報知 / 2024年12月19日 5時0分

判定勝ちがコールされ、喜びに浸る高山勝成

◆プロボクシング ▽IBO世界ミニマム級(47・6キロ以下)王座決定12回戦 高山勝成(判定3―0)カー・ル(18日、フィリピン・ゼネラルサントス)

 日本ボクシングコミッション(JBC)非公認のIBO世界ミニマム級王座決定戦は、元4団体世界同級王者・高山勝成(41)=石田=が3―0の判定勝ちで、世界初挑戦のカー・ル(24)=オーストラリア=を破り、日本人初の“5団体制覇”に成功した。アマ転向、東京五輪予選挑戦、プロ復帰を経て、16年8月以来、約8年ぶりの世界王座獲得。通算成績は高山が35勝(12KO)9敗1無効試合、ルが7勝(3KO)1敗。(ペン・カメラ=田村 龍一)

 ミンダナオ島のリングで歓喜に浸った。高山は既に獲得したWBC、WBA暫定、IBF、WBOの世界主要4団体同級王座に加え、JBC非公認だが、4団体と同等の価値を見いだしたIBO王座を獲得。21歳で世界初奪取した青年は、41歳のベテランとなって5団体目のベルトを手にし「このタイトルを取るために(プロへ復帰し)石田ジムに来た」。日本人初のIBO王者は笑顔で拳を突き上げた。

 相手のルは、高山が17歳でプロデビューした00年に生まれた24歳の右ファイター。「(相手は)失うものはないと必死で向かってくる。かつての僕だ」。身長158センチの自身より10センチ低い相手の頭やローブローを警戒しつつ終始、攻撃の手を休めなかった。「リングに上がったら年齢は関係ない。練習したことが出せた」と会心の笑み。ジャッジ3者は120―108、119―109、118―110でいずれも大差で高山を支持した。

 “親離れ”して臨んだプロ45戦目だった。デビュー前の14歳の頃から師事したセコンドで、4団体制覇に導いてくれた中出博啓トレーナー(64)とのコンビを昨年9月の試合を最後に、解消した。恩師は40代になった高山のファイトを見て、衰えを指摘。グラブを置くことも勧めた。高山は自分を信じた。「取りたいと思った王座を取りにいきます」と可能性にかけて鍛錬を重ね、この日、18度目の世界戦のリングに上がった。

 「新たなベルトが欲しい意欲があるからこそ、体のケアを怠らず、自制したボクシング中心の生活を送ってきた」と高山。IBO王座は日本で防衛戦ができないが、海外の他団体王者から統一戦の対戦オファーが届く可能性がある。「少し休んで、また次の目標へ走り出したい」。高山は、まだまだ戦う。

 ◆日本人ボクサーの複数団体タイトル制覇 制覇した団体数は高山が5団体で単独トップ(ただし、IBOはJBC非公認)。井上尚弥(大橋)が4団体、井岡一翔(志成)と八重樫東(大橋)が3団体。2団体は柴田国明(ヨネクラ)、寺地拳四朗(BMB)、中谷潤人(M・T)ら11人。

 ◆IBO(国際ボクシング機構) 1988年創設、本部は米フロリダ。WBA、WBC、IBF、WBOの世界主要4団体に含まれずマイナー団体とされるが、マニー・パッキャオ(フィリピン)、ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)、ウラジミール・クリチコ(ウクライナ)ら名王者を輩出。日本人では過去に淵上誠(八王子中屋)、石田順裕(グリーンツダ)、近藤明広(一力)がIBO王座挑戦も、いずれも敗戦。

 ◆高山 勝成(たかやま・かつなり)1983年5月12日、大阪市生まれ。41歳。2000年10月、17歳でプロデビュー。05年4月、21歳でWBC世界ミニマム級王座初奪取。以後WBA暫定、IBF、WBO同級王座を獲得し、日本人初の世界4団体制覇。17年4月、アマ転向表明。東京五輪出場は逃し、20年3月、プロライセンス再取得。身長158センチ、右ボクサーファイター。家族は両親と兄、弟。

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