元雪組トップ娘役・朝月希和はマネジャー不在、雑用一人でこなす日々…2月舞台「其噂妖狐譚」出演
スポーツ報知 / 2024年12月23日 11時0分
元宝塚歌劇雪組トップ娘役の朝月希和(あさづき・きわ)が、来年2月に上演される舞台「其噂妖狐譚―そのうわさだっきものがたり―」に出演する。
日本舞踊家・藤間勘十郎が台本・演出・振り付けなど全てを手掛ける文芸シリーズの第5弾。今回は悪行を重ね国を滅ぼしかねない金毛九尾(きんもうきゅうび)の狐を扱う。歌舞伎や人形浄瑠璃にも出てくる妖怪で、朝月はこの正体を持つ美女・妲己(だっき)を演じる。
「色香漂う雰囲気、舞踊での表現など大変難しそうですが、挑戦しようと思わせてくれる作品です」。演技派で知られる白石加代子が賎の女役で登場し、こちらも実は九尾の狐という“二人一役”。「そんな役を演じる機会をいただき、身に余る光栄。稽古場でいろんな衝撃を受け、ひとつひとつ大切に向き合いたい」
退団して2年。仕事が続いており、女優業は順調な様子だ。「(宝塚の)外に出てみて、その都度、新しいカンパニーで作品をつくることに改めて気づいたり。それが新鮮。人見知りなので最初は戸惑いましたが、最近ようやく慣れてきました」
宝塚時代は入団12年目でのトップ娘役で遅咲きと言われた。しかも、花→雪→花→雪と異例の組替えの多さ。苦労人に映るが、「自分にとっては必要だった時間です。組替えの度に蓄積されるものも増えて、同じ組でも最初と2回目では見える景色、感じ方もすいぶん違いました」という。
現在、マネジャーを付けず、雑用など含めて全て一人でこなす。「知らなかったいろんなやり取りを通し、スタッフの力添えがどれほど大きなものだったかも知りました。たくさんのありがたみに支えられていたという気づきは、舞台に立つ新しいエネルギーとなっています」(内野 小百美)
〇…「其噂―」には、荒井敦史、舞羽美海、三林京子らも出演。中国やインドに伝わる金毛九尾の狐の伝説は、日本では栃木・那須野が原の「殺生石伝説」として能“”殺生石”、文楽や歌舞伎では“”玉藻前”が知られる。またアニメなどにも登場してきた。2月に京都芸術劇場の春秋座(11日)、東京・池袋あうるすぽっと(18~24日)で上演される。
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