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大の里、年間最多66勝の琴桜に及ばずも「50年に1人くらいの価値持つ1年」報知年間最優秀力士賞選考

スポーツ報知 / 2024年12月25日 5時10分

大の里

 報知新聞社制定「令和6年(2024年)第67回報知年間最優秀力士賞」に大関・琴桜(27)=佐渡ケ嶽=が24日、初選出された。都内で行われた選考委員会では初の年間最多勝(66勝)や14勝を挙げた九州場所で、高いレベルの成績で初優勝を果たしたことなどが評価された。

 選考会では、宮田委員が「お2人の中でどちらにするか」と口火を切ったように、早い段階で琴桜と大の里に候補が絞られた。だが琴桜が66勝で初の年間最多勝に輝く一方、大の里は年間優勝回数最多タイの2度に加えて年間勝ち星数はわずか1差での2位。甲乙つけがたい状況に議論は白熱した。最終的には挙手で選考委員5人中3人が琴桜を推し、初受賞が決まった。

 能町委員は「最後まで迷ったが、年間最優秀というと最初から上位にいて成績を残した琴桜かなと思う」。大関や関脇で安定感を誇り、九州場所では14勝の高いレベルでの初賜杯、初場所でも決定戦で敗れ優勝は逃しながらも13勝を挙げた点を評価した。依田委員も「大関を5場所務めて成績を残した」と続いた。柳沼委員も意見に同調した上で「白星が1つ多かったということも加味した」と話した。

 大の里は受賞を惜しくも逃したが、初場所の新入幕から破竹の勢いで大関まで駆け上がった実績は、遜色がないとの意見が各委員から挙がった。刈屋委員は「大の里の新入幕からの活躍は、50年に1人くらいの価値を持つ1年だったと思う」と称賛。また宮田委員は、石川県出身である大の里の活躍が、能登半島地震の被災地に勇気を与え続けたことも高く評価していた。

 ◆選考委員

 ▽宮田亮平(金属工芸家、前文化庁長官、元東京芸術大学学長)

 ▽刈屋富士雄(立飛ホールディングス執行役員、元NHKアナウンサー・解説主幹)

 ▽能町みね子(文筆家)

 ▽依田裕彦(報知新聞社代表取締役社長)

 ▽柳沼雅裕(報知新聞社執行役員編集局長)

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