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【オリックス】広島から移籍の九里亜蓮「200イニング投げる」クリスマスの誓い立てる こだわりの完投も2ケタ視野

スポーツ報知 / 2024年12月26日 5時0分

入団会見でバファローベル(左)、バファローブル(右)と一緒に写真に納まる九里亜蓮(カメラ・豊田 秀一)

 広島から海外フリーエージェント(FA)権を行使し、オリックスに移籍した九里亜蓮投手(33)が25日、大阪市内のホテルで入団会見を行った。2年最大4億円で正式契約し、背番号は「22」を託された。直近5年でシーズン平均145回2/3を投げているタフネス右腕。目標に掲げる初の200投球回、先発完投にこだわる決意を明かした。

 九里がクリスマスに新天地で決意を示した。「200イニングを投げる投手は少なくなっている。しっかりとした目標として持ってやっていきたい」。夫人に選んでもらった紺のネクタイを締め、晴れの入団会見で、移籍決定直後にも掲げた200投球回を強く意識。フル回転すれば、2ケタ完投も不可能ではない。

 投手の分業制が進むプロ野球で、クリア困難とされる200投球回。日本球界では18年の巨人・菅野(202回)が最後で、球団では13年に金子(223回1/3)が成し遂げた。菅野も金子も、その年は2ケタ10完投を記録している。九里は「新しい環境で、一からの挑戦になる。信頼してもらえる投手になれるように」と意気込んだ。

 直近5年でシーズン平均145回2/3は規定投球回(143回)超え。昨年の174回1/3と3完投がキャリアハイだが、まだまだ満足していない。「マウンドに上がっている以上は、最後まで投げたい。そういう試合を1試合でも多くしないと、200イニングという目標にも届かない」。

 今季5位に沈んだオリックスで、規定投球回をクリアした先発投手はゼロ。21年のキャンプでは一日に347球を投げ込み、13勝で初の最多勝に輝いた九里は、興味のあったパ・リーグに飛び込み、宮城と並ぶ右の柱として期待される。「本当にいい投手が多いので、僕自身が学ぶこともたくさんある。(来年9月に)34歳になりますけど、まだまだ長くやりたい」。気概とスタミナにあふれる新戦力。覇権奪回のため、無尽蔵に働く心意気だ。(長田 亨)

 ◆九里 亜蓮(くり・あれん)1991年9月1日、鳥取・米子市生まれ。33歳。岡山理大付では甲子園出場なし。亜大2年秋からリーグ5連覇に貢献し、4年秋は明治神宮大会優勝。4年時は春秋連続でMVP。13年ドラフト2位で広島に入団し、21年には13勝9敗で最多勝。プロ通算260登板で71勝67敗、防御率3・49。父は米国人で元マイナー内野手のマーク・アントニオ・シェックさん。188センチ、97キロ。右投右打。

 〇…オリックスは、FAで九里を獲得したことに伴う人的補償について、広島側へ年明けに28人のプロテクトリストを提出する見通しだ。今季年俸1億4000万円の九里は金銭、人的補償が必要なBランクとみられ、広島は金銭、人的の両面で検討する方針。西川(広島)がオリックスにFA移籍した昨年は、人的補償で当時19歳だった高卒右腕の日高を獲得している。

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