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日本ハムの4年目大型右腕が初の米武者修行で飛躍へ「1000億、稼げる可能性がある」【プロ野球12球団ブレイク候補】

スポーツ報知 / 2025年1月2日 15時0分

達孝太

 高卒4年目を迎える日本ハム・達孝太投手(20)に、ブレイクの気配が漂う。21年のドラフト1位右腕はプロ初勝利を挙げた昨季終了後、25年の目標を初の開幕ローテ入りと15勝に設定。先月上旬には単身で海を渡り、初の米国武者修行へ。推定年俸1050万円の20歳が、自費で300万円以上かけて飛躍のきっかけをつかみにいった。

 身長194センチ、体重103キロ。日本人離れした体格を誇る大器は、自主トレ先に米アリゾナを選んだ。「僕は日本人じゃないような体をしているのでトレーニングの感覚などは向こう(米国)の人が近い。日本だと自分のフォルムのデータの母数が少なく(課題)解決の糸口が見えない」。米国到着後は、データを基にまず投手としての強みと弱みを二分化。長所を伸ばすか、短所を改善するかの二択で「弱い部分を徹底的に」と方向性を定めた。そこで投球時の体の回旋速度が遅いこと、リリースへの過程で途中で力が漏れていることが判明。体幹強化と下半身の力をロスなく上半身に連動させることをテーマに体を鍛え直した。

 現地では投球技術などを「ドライブライン」で、トレーニングは「THPストレングス」で、治療系は「ウォーリアーレストレーション」でと、施設を分けて学び、最先端に触れた。同時期にドライブラインにいたのはメジャーリーガーやマイナーの選手たち。「日本人よりも全てに対して貪欲だった。そこに一番ビックリした。『日本に俺を必要としている球団はあるのか』と聞かれることもあって。すごく刺激的でした」。帰国後は「行ってよかった」と即答し「メジャーのキャンプ施設も何球団か見学して、その中にドジャースもあって。大谷翔平さんや山本由伸さんがここで投げていると思うと、すごいなって。同時にこの舞台でやりたいと強く思った」

 「野球以外に趣味がない」と語るほどの野球博士は「このオフが他と差をつけられる期間。誰よりもトレーニングして差をつけたい」。今回、思い切って身銭を切ったのも「それで今は1000億(円)稼げる可能性がある。1000億稼げたら、どんな投資話よりもいい投資」と考えたから。当初、米国では調理師を雇う計画もあったが、今回はあえて自炊に挑戦。全ての経験を糧にして日本に帰ってきた。

 昨季だけで体重は5キロ増。平均球速も3年目の147・6キロから次は150キロに、最速も160キロを目指すと上方修正した。天理高時代から「目標はサイ・ヤング賞」と口にし、新庄監督も「球界のすごいピッチャーたちの仲間入りをするか楽しみ」と期待を寄せている。し烈を極める、今季の先発枠争い。パワーアップした若武者が、割って入れるか。(堀内 啓太)

 ◆達 孝太(たつ・こうた)2004年3月27日、大阪・堺市生まれ。20歳。奈良・天理では1年夏からベンチ入りし、3年春のセンバツで4強。21年ドラフト1位で日本ハム入団。1軍通算2登板で1勝0敗、防御率0・00。194センチ、103キロ。右投右打。推定年俸1050万円。

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