試練の24年を過ごした日本ハム・野村佑希が奮い立った同期・万波中正の言葉【2025復活にかける男】
スポーツ報知 / 2025年1月1日 12時40分
日本ハムに復活にかける男がいる。野村佑希内野手(24)。昨年11月のファンフェスで、新庄監督から来季の「開幕4番」にサプライズ指名された右のスラッガーだ。24年は開幕スタメンをつかみながら出場56試合で2本塁打。1シーズンで3度の2軍降格という現実が、もがき苦しんだ一年を物語っていた。
その中で受けた突然の4番公表。「翌日は何も、手につかなかったです」。指揮官からその後の説明はゼロ。真意を知りたい。初めて監督に、自分からダイレクトメッセージを送ろうか悩んだが、スマホを置いて踏みとどまった。必ず意図がある。無言のゲキだと察した。「中途半端はない。0か100か、そういうシーズンになると思う」と腹をくくった。
昨年、新庄ハムの躍進を支えた2000年度生まれのミレニアム世代。万波を筆頭に、交流戦MVPの水谷、田宮、水野らが次々ブレイクした。その世代の中でプロで最も早く花開いたのが野村だった。
花咲徳栄2年夏に4番で全国制覇。プロ入り後も高卒2年目で開幕スタメンに抜てきされ、3年目は出場99試合で99安打、7HRと主力の道を駆け上がった。新球場エスコンの開業初年度に開幕4番を託されたのも背番号5。潜在能力の高さは、誰もが認めるところだ。
先月、野村の心を奮い立たせる出来事があった。万波の契約更改会見でのコメントだ。「(監督の4番公表に)僕は素直にうれしかった。同期入団で、常にJ(野村)が僕よりかなり前を走ってくれて。負けたくない。追いつけ、追い越せで頑張ってきた。4番を打ちたい思いは、誰よりもJが強いと思う。僕は『4番っぽさ』ってめちゃくちゃあると思っていて、この人が4番だという4番らしさ。Jは3番でも5番でも6番でも、しっくりこない。『4番・野村』。いいじゃないですか」
野村と万波。ルーキーイヤーから2軍の鎌ケ谷で倒れ込むまでバットを振り続けていた二人だ。「お互いフラッフラで。マンチュウはもう最後のほう、バットを持っているだけの状態だった」。相手が終わるまで、自分は練習を終わらない。屋内練習場で打球音だけが鳴り響く二人だけの時間があった。今回、人づてに同期の熱いコメントを知った野村は、うれしそうに笑い「あとは結果で見返すだけ」とバットを握り直した。
進化を求めて、今オフは初めて動作解析を実施。「これまでは少し感覚頼りで、数字より自分の感覚を大事にしていた部分があった」と挑戦に踏み切った。いま明言されているのは「開幕」の4番。「シーズン通して、どっしりと4番のポジションに座りたい。開幕を迎える時に不安がないように、気の済むまで悔いなくやりたい」。実績で勝ち取った4番ではないと、自分が一番理解している。「多くの期待を感じますし、逆に(周囲の)選手間では思うことも絶対にあると思う。全員に認められてこその4番。信頼を勝ち取る年にしたい」。生まれ変わった姿で3月28日、開幕の時を迎える。(堀内 啓太)
◆野村 佑希(のむら・ゆうき)2000年6月26日、米ミシガン州生まれ。24歳。父親の仕事の関係で米国で生まれ「ジェームス」のミドルネームを持つ。群馬県で育ち、埼玉・花咲徳栄高では1年秋から4番。2年夏に全国制覇。18年ドラフト2位で日本ハム入団。187センチ、97キロ。右投右打。推定年俸4300万円。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
準V4人がプロ入りも…エースは3年で戦力外、ドラ1がついに移籍 2015年夏の甲子園組
Full-Count / 2025年1月5日 19時24分
-
【日本ハム】新庄監督直々の「開幕4番指名」で野村佑希は覚醒できるか
東スポWEB / 2025年1月1日 12時49分
-
【ソフトバンク】21歳・井上朋也〝高校50発男〟が決意の変化「打率を残していきたい」
東スポWEB / 2024年12月31日 11時9分
-
日本ハム浅間が万波とトークショー!2年連続故障から巻き返しをファンと約束「もう泣かせません」
スポニチアネックス / 2024年12月23日 6時2分
-
日本ハム新庄監督がドラ1柴田獅子ベタ褒めも…甘いようで甘くないシビアな選手操縦術
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月10日 9時26分
ランキング
-
1イチロー氏が野球界に次々“苦言”…「本当にやめてほしい」 鳴らした警鐘「価値が変わる」
Full-Count / 2025年1月5日 20時54分
-
2松山英樹が開幕戦V、PGA新記録「-35」樹立 衝撃の4日間でアジア人最多11勝目「記録出せて嬉しい」
THE ANSWER / 2025年1月6日 10時7分
-
3190億円の恩恵…大谷翔平は「引き寄せる」 ド軍に逸材加入で「韓国人観光客増えるかも」
Full-Count / 2025年1月6日 8時10分
-
4「誰が見ても泣く」 箱根3位国学院大主将の涙のスピーチが大反響「どう育てたらこんないい子が…」
THE ANSWER / 2025年1月6日 7時13分
-
5戦力外→社会人入りも滅多打ち「上から見ていた」 元楽天左腕が痛感した“現実”
Full-Count / 2025年1月6日 7時10分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください