正捕手目指すDeNA3年目・松尾汐恩の武器は大舞台にもひるまない強心臓【プロ野球12球団ブレイク候補】
スポーツ報知 / 2025年1月2日 15時10分
DeNA・松尾汐恩捕手(20)が3年目の今季、正捕手の座を奪いにかかる。
着々とスターへの道を歩んでいる。高卒2年目の24年は2年連続で春季キャンプA班(1軍)に抜てきされた。同2月10日の紅白戦では小園とバッテリーを組みドラフト1位・度会と対戦。「初球から胸元にいったろうかな」との言葉通り、初球から内角攻めで周囲の度肝を抜いた。同2月24日の日本ハムとのオープン戦(名護)では1打席目の初球に〝プロ1号〟を放つ度胸のよさも見せつけた。大阪桐蔭時代から大舞台で戦ってきたことで養われたメンタルの強さはピカイチだ。
キャリアのある先輩らにもひるまず、持ち前の明るさで投手陣もリード。2年目にして初の開幕1軍をつかみ取ると、初のスタメンマスクやプロ初安打を放つなど本来の力を発揮した。しかし、いいことばかりではない。山本が正捕手として飛躍したため、松尾は27試合に出場するもスタメンマスクはわずか4試合。「自分の今の立ち位置がしっかりわかった」と現実を受け止めた。
師匠の背中を追う。シーズン終盤に再昇格すると、そのまま日本シリーズまで帯同。山本や経験豊富な伊藤が離脱する中、スタメンマスクで出場し続ける戸柱の姿を目に焼き付けた。「トバさんはいつも誰よりも早く球場に出て、投手陣のデータを見ている」。出場機会が限られている中でも準備を怠らず、いざという時にベストなパフォーマンスを発揮する先輩の姿に感銘を受けた。
少ない出場機会で潜在能力も見せた。日本シリーズ第2戦では6点ビハインドの5回に代打で出場し、日本シリーズ初安打をマーク。さらにそのままマスクをかぶり、4イニングで走者を一人も出さない完璧なリードを披露した。「そこは目指さないといけない」と正捕手の座をはっきりと見据えながら勝負の3年目を迎える。
◆松尾 汐恩(まつお・しおん)2004年7月6日、京都・精華町生まれ。20歳。川西小1年から精華アトムズで野球を始める。精華中では京田辺ボーイズでプレー。大阪桐蔭では1年秋からベンチ入り。甲子園は2年春から4季連続出場。U―18W杯ではベストナイン。22年ドラフト1位でDeNAに入団。23年9月6日のイースタン・リーグのヤクルト戦でサイクル安打を達成。1軍通算は8試合、打率1割6分7厘。178センチ、82キロ。右投右打。
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