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山梨学院大・村上大樹主将、函館山で培った走りで箱根駅伝シード権獲得導く

スポーツ報知 / 2024年12月27日 6時50分

箱根駅伝に向け調整する山梨学院大・村上

 「第101回東京箱根間往復大学駅伝」(来年1月2、3日)に出場する山梨学院大の主将は、函館市出身の村上大樹(4年)が務めている。往路の1区か、3区で起用される見込みで「1桁順位(9位以内)で走りたい。重圧のかかる区間の方が力が出せる」と自信。チームを9年ぶりのシード獲得へ導く。

 村上は燃えていた。「結果を出せなかったことと走れなかったことの2つの悔しさを持っている。リベンジしたい」。2年時は3区19位、3年時は右膝痛で走れなかった。2月に昇格した2008年夏季北京五輪男子マラソン日本代表の大崎悟史監督(48)の下、力を伸ばし、今季は1万メートルの自己ベストを約30秒更新し、28分台に乗せた。「苦手なスタミナも克服できている」と手応えを得ており、10月の予選会の3位通過に貢献した。

 出場枠が拡大した前回は予選会をギリギリの13位で通過も、本戦は最下位の23位。村上は主将として「1人でも多く部員が箱根に向けて取り組んでほしい」と鼓舞し、チーム力を向上させた。「村上は気持ちを前面に出せるし、リーダーシップがある」と大崎監督。指揮官が困ったときに相談するなど信頼は厚い。

 本格的に長距離を始めた桔梗中で行った、道内屈指の観光地・函館山での“100万ドルの夜景ラン”が原点だ。「ロープウェーの横を走って、夜景を見て帰ってきた」。中学2年でジュニアオリンピックの1500メートルに出場。箱根を見据えて青森山田高に進学すると、2年連続で全国高校駅伝を走り、3年時の全国総体で3000メートル障害5位と結果を残した。

 最後の箱根路。道産子ランナーの後輩には「努力の大切さを伝えられたらいい」という。卒業後は三菱重工(長崎)で競技を続け、「マラソンを走って結果を出したい」と夢は続く。シード権を置き土産に、社会へと飛び立つ。(山田 豊)

 ◆村上 大樹(むらかみ・だいき)2002年4月2日、函館市生まれ。函館・中ノ沢小、桔梗中、青森山田高を経て、山梨学院大法学部入学。自己ベストは5000メートルが13分48秒82、1万メートルは28分42秒31、ハーフマラソンは1時間3分46秒。178センチ、61キロ。趣味は映画とドラマ観賞。

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