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阪神・秋山拓巳 野球振興の先に秘めた思い「野球王国を復活できるように」【プロ野球12球団去る人】

スポーツ報知 / 2024年12月29日 10時0分

第2の人生の目標を色紙に記した阪神・秋山BA(カメラ・直川 響)

 阪神・秋山拓巳投手(33)は、来年1月から阪神の「ベースボール・アンバサダー(BA)」に就任する。任務は同1月に新設される「野球振興室」の旗振り役。今季限りで現役を引退した右腕にとって、野球振興が新たな挑戦の舞台だ。

 秋山の脳裏には、今も偉大な背中が刻まれている。小学5、6年時、村上隆行氏(現ソフトバンク1軍打撃コーチ)に野球教室で指導を受けた。秋山にとって、現役のプロ野球選手は一挙手一投足が学び。“ピッカリ投法”で有名な佐野慈紀氏の野球教室にも参加し「僕も将来、こんなふうになりたいなと思わせてくれた」と感激した。その経験が原点となり、自身も現役生活を通じて積極的に活動してきた。

 BAとしての仕事は、小学校を訪れる「ゲストティーチャー」や独立リーグのチーム、タイガースアカデミーの指導など多岐にわたる。「話すだけではなく、実際にプロ野球選手のすごさを見せられるように」。今でも毎日欠かさずにジム通い。体格維持も怠らない。

 その先に描く夢も明確だ。特にかつて野球王国と呼ばれ、自身も青春時代を過ごした愛媛への思いは強い。「愛媛県では、これまで野球をしていた子どもがサッカーに流れていると聞く。野球王国を復活できるように、まずは野球に興味を持ってもらえるように」。西条(愛媛)から09年ドラフト4位で入団して15年。新しい一歩を踏み出す。(直川 響)

 

◆秋山 拓巳(あきやま・たくみ)1991年4月26日、香川県生まれ。33歳。西条では3年春夏の甲子園に出場。高校通算48本塁打で、当時は「伊予ゴジラ」とも呼ばれた。09年ドラフト4位で阪神に入団。17年にキャリアハイの12勝。20、21年は2年連続で2ケタ勝利を挙げた。通算134登板で49勝44敗、防御率3・66。188センチ、101キロ。右投左打。

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