【ホープフルＳ】ピコチャンブラックは道中３番手からずるずると馬群に沈む 上原佑師「一から立て直す気持ちで」

１３着のピコチャンブラック（カメラ・池内　雅彦）

◆第４１回ホープフルＳ・Ｇ１（１２月２８日、中山競馬場・芝２０００メートル、良）

　２０２４年中央競馬のラストを飾るＧ１は１８頭によって争われ、北村友一騎手が騎乗した単勝１・８倍で１番人気のクロワデュノール（牡２歳、栗東・斉藤崇史厩舎、父キタサンブラック）が、無傷３連勝でＧ１初制覇となった。勝ち時計は２分０秒５。

　同馬は６月に東京・芝１８００メートルの新馬戦で史上最速となる１分４６秒７のタイムで快勝。前走の東京スポーツ杯２歳Ｓでは、５か月半ぶりの２４キロ増と良化途上にも関わらず、４角２番手から上がり最速タイの３３秒３で難なく重賞初勝利を飾っていた。

　北村友一騎手は、クロノジェネシスで制した２０２０年の有馬記念以来、６回目のＪＲＡ・Ｇ１勝利。同じ斉藤崇調教師とのコンビで決めた。斉藤崇師は２１年のキラーアビリティ以来の同レース制覇となった。

　ホープフルＳは１７年にＧ１に昇格。勝ち馬では１９年制覇のコントレイルが翌年に無敗での牡馬クラシック３冠を達成、昨年Ｖのレガレイラは先週の有馬記念を制覇した。出世レースとして知られ、クロワデュノールの来年以降の活躍に注目が集まる。

　２馬身差の２着は６番人気のジョバンニ（松山弘平騎手）、３着は１７番人気のファウストラーゼン（杉原誠人騎手）だった。３連単は２９万３３８０円の波乱だった。

丹内祐次騎手（ジェットマグナム＝７着）「いいポジションを取ることができました。走りが乱れることなく自分のリズムで走れました。ただ、しまいは思ったほど反応できませんでした」

　大野拓弥騎手（レーヴドロペラ＝８着）「牡馬相手でも頑張ってくれました。３コーナーでノメるところはありましたが、最後まで頑張ってくれました」

　三浦皇成騎手（デルアヴァー＝９着）「ゲートが、出ている馬に比べると１馬身ほど遅れてしまいました。最後は伸びていますが、ゲートが課題です」

　池添謙一騎手（ショウナンマクベス＝１０着）「イレ込みがきつかった。内に入っていい形だったけど右へのもたれがひどかったです。そのあたりが修正できればいいと思います」

　戸崎圭太騎手（マスカレードボール＝１１着）「返し馬は問題ありませんでしたが、ゲート裏で変な癖っぽいところがありました。美浦でもそういうところがありますが、改善していける癖かなと思います。３、４コーナーは手応えは悪くなかったのですが、馬場が掘れているところで脚を取られてそこからは反応がなくなってしまいました」

　上原佑紀調教師（ピコチャンブラック＝１３着）「最後まで集中して走れませんでした。４コーナーで一番頑張らなければいけない時に走りに集中していませんでした。能力はあるので一から立て直す気持ちでやっていきたいと思います」