【箱根連載】大東大・棟方一楽 前回「11番目」から発奮 ハーフU20日本新! 名前の通り「一番楽しんで走れる」
スポーツ報知 / 2024年12月29日 6時0分
第101回箱根駅伝(来年1月2、3日)で3年連続53回目の出場となる大東大は、16年ぶりのトップ5入りを目標に掲げている。飛躍の鍵を握るのが、初の箱根出走を待つ棟方一楽(かずら、2年)だ。11月の上尾シティハーフマラソンで、U20日本新記録の1時間1分38秒で優勝。真名子圭監督(46)も往路の主要区間での起用を明言する成長株だ。「一楽」の名の通り「一番楽しんで走れる」と自負する19歳が、4度の優勝を誇る伝統校を上位へと押し上げる。
一番楽しみな舞台が迫ってきた。棟方は初出走の箱根路へ「一楽の名前は『一番楽しく生きて』と込められている。名前の通り、本番で楽しんで走れるのが僕の強みです。区間上位で走ってチームに貢献したいです」と声を弾ませる。真名子監督は「往路の主要区間を任せる」と明言。自身は名の通り、1区を熱望する。「六郷橋を終えてからが勝負どころ」と闘志を燃やす。
小学4年の11月1日に陸上を始めた。もともと、サッカーでFWとGKをしていたが、「陸上部に好きな女の子がいて、僕も陸上をやろうかな…」と10月31日のフットサルの試合を最後に、陸上に転向。特技の「暗算準二段」も「好きな子がそろばんをやっていたので、一緒にやりたいな」と始め、没頭した末に身につけた。
青森県鶴田町出身で、11月中旬から2月中旬頃まで雪が降る。「冬場の練習は大変。雪で足が滑るし、吹雪で走るのは危ない日もあった。走れない日は自分で考えて(室内で)体幹トレーニングをしたりと地味なものでした。(周囲は)途中で心が折れちゃう人もいました」。青森・弘前実まで厳しい環境で育ったからこそ「絶対に箱根に出たい思いがあった。粘り強いところも強み」とうなずいた。
入学当初から潜在能力はチーム屈指だったが、前回大会は「11番目」の選手で出走はかなわず。真名子監督には往路2日前の大みそかに呼ばれ、「この悔しい思いを絶対に忘れるな」と言葉をかけられた。奮起を促すためのメッセージ。この1年、悔しさを胸に刻み、花が開いたのは11月の上尾ハーフだった。U20日本記録を更新しての優勝。指揮官も箱根の区間配置で当初は1区を検討していたが2、3、4区の主要区間も視野に入り「迷いますね」とうれしい悲鳴を上げた。チーム目標の総合5位入り。09年の4位以来となる好成績を目指し「箱根に憧れてきた。自分の走りで貢献したい」と棟方。夢舞台への準備はできている。(宮下 京香)
◆大東大 1966年創部。箱根駅伝は68年に初出場。総合優勝は75、76、90、91年の4回。出雲駅伝は90年に優勝1回、全日本大学駅伝は73年の初優勝以来7度制し、90年度には史上初の学生駅伝3冠を達成した。長距離部員46人、学生スタッフ5人。タスキの色はライトグリーン。主なOBは88年ソウル五輪長距離代表の米重修一氏、2016年リオ五輪男子マラソン代表の佐々木悟氏(亜大監督)。
◆棟方 一楽(むなかた・かずら)2005年1月10日、青森県鶴田町生まれ。19歳。鶴田中から弘前実に進み、3年時に5000メートルで東北高校総体出場。23年に大東大スポーツ・健康科学部に入学し、今年11月に全日本大学駅伝で5区6位。自己記録は5000メートルが14分11秒09、1万メートルが28分32秒36。祖父母は地元で「棟方冷菓店」を営み、お気に入りはスヌーピーアイス。168センチ、48キロ。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「花の2区」は豪華メンバー…平林清澄・篠原倖太朗・黒田朝日の“3強エース対決”が箱根路で実現か
読売新聞 / 2024年12月30日 14時30分
-
【箱根駅伝区間エントリー】関東学生連合で29歳の東大大学院古川と「東大だけ受験」の秀才ランナー秋吉が赤門タスキリレーへ
スポーツ報知 / 2024年12月30日 7時0分
-
大東大 真名子圭監督がもし今、箱根を走るなら「度胸のある人が走れる。6区いけるんじゃない?」
スポーツ報知 / 2024年12月29日 6時10分
-
【箱根駅伝】大東文化大学 目標は「5位」 前回1区で転倒の西川千青は2区で活躍誓う
日テレNEWS NNN / 2024年12月25日 9時0分
-
創価大 箱根で往路&総合Vへ 5区候補の吉田が区間新で「山の神になる」
スポニチアネックス / 2024年12月18日 4時36分
ランキング
-
1RIZINの大荒れ審判殴りに海外騒然「気が狂ってた!!」 日本のイベントで「格闘技史上最も野蛮」
THE ANSWER / 2025年1月1日 7時43分
-
2526万円新車を自腹購入「カッコいい~」 五輪金のご褒美で…角田夏実に羨望「CMに出ないの!?」
THE ANSWER / 2024年12月31日 21時3分
-
3【ニューイヤー駅伝】旭化成 5年ぶり日本一!圧巻スパートの井川「気持ち良くゴール」
スポニチアネックス / 2025年1月1日 14時3分
-
4日本と韓国で躍動も…元助っ人がまたマイナー契約 “5億円拒否”後に待っていた苦難
Full-Count / 2025年1月1日 12時13分
-
5大谷翔平 25年の誓い「連覇したいのが一番」 31歳シーズン「考えたくないところも考えなければ」
スポニチアネックス / 2025年1月1日 12時2分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください