【高校サッカー】滝川二、優勝経験校対決制して初戦突破 同校OBの吉田孝行監督率いるJ1神戸に続くぞ!
スポーツ報知 / 2024年12月30日 6時0分
◆第103回全国高校サッカー選手権 ▽1回戦 滝川二(兵庫)2―1山梨学院(山梨)(29日・ニッパツ)
15試合が行われ、J1神戸などJ6クラブ争奪戦の末に英サウサンプトンに内定した超高校級FW高岡伶颯(れんと、3年)=日章学園(宮崎)=が、3得点2アシストと1回戦から大暴れ。歴代最多「20得点」を目標に掲げる大会NO1ストライカーが、チームを6―1の大勝に導いた。第89回大会(2010年度)以来、2度目の優勝を目指す滝川二(兵庫)は山梨学院を2―1で下した。2回戦は31日に行われる。
兵庫県屈指の名門が、10年度以来14大会ぶりの優勝へ好発進を決めた。1―1で迎えた試合終盤。途中出場のMF松元が倒されて値千金のPKを獲得すると、主将のMF三宅が冷静にゴール右へ蹴り込んだ。「しっかり決めきれて良かった」。背番号10も背負う大黒柱が決勝点を奪い、歓喜の輪がピッチに広がった。
優勝経験のある強豪同士の対戦で競り勝った。チームの初戦突破は17年度以来。エースは「普段から(PKの)練習をさせてもらっているキーパーにお礼を言いたい。みんなで取ったゴール」と感謝した。
勝負強さは健在だった。0―0のまま延長を終えたAIE国際との兵庫県大会決勝では、三宅を含めPK戦のキッカーを務めた5人全員が成功。退場者を出し、開始10分から10人で戦うことになった死闘に終止符を打った。この日も縦に速い山梨学院の攻撃に苦しんだが、耐え抜いた。重圧のかかる最後のPKを担った三宅は「任される責任感をしっかり持っていた。外す気は無い」と動じなかった。勝敗を左右するPKを再びものにした。
28日夜からいい緊張感で試合に臨んでいたイレブンの姿を見て、小森康宏監督(49)も「意外と彼らは緊張しない。これを勢いに変えたい」と目を細めた。今季は同校のOBである吉田孝行監督(47、94年度卒)が、神戸をクラブ初のJ1連覇に導いた。同校のキャンパスも神戸市西区にある。阪神・淡路大震災から30年の節目となる2025年に、アベック優勝で神戸に感動を届ける。(浅岡 諒祐)
◆滝川二の2010年度V 決勝はFW樋口寛規の2得点の活躍で久御山(京都)を5―3で下し、16度目の出場で初優勝を果たした。樋口は大会通算8得点で得点王に輝き、J1清水入りが内定した。兵庫県勢の優勝は戦後初で、1938年度の第20回大会の旧制神戸一中(現神戸)以来だった。
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