高校生V18歳・宮崎友花 バドミントン始めたきっかけは「卓球とテニスの間をとって」…バドミントン全日本総合
スポーツ報知 / 2024年12月30日 12時36分
◆バドミントン 全日本総合選手権 最終日(30日、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ)
女子シングルスの決勝が行われ、2022年の世界ジュニア選手権を制した18歳の宮崎友花(山口・柳井商工高3年)が、平成以降では宮村愛子、奥原希望、山口茜に続く4人目の頂点に立った。決勝で仁平菜月(ヨネックス)を21―18、21―14のストレートで退けた。「チャレンジしようという気持ちと、緊張とかいろんな気持ちがあって試合前は不安もあった。でも諦めずに最後まで攻め切れたところが良かった。小さい頃から憧れていた舞台。(奥原と山口は)憧れの選手だった。同じ結果を出せてうれしい」と声を弾ませた。
精度の高いショットで勝利をたぐり寄せた。第1ゲーム(G)は10―11からクロスに決めると、2連続。16―14では相手の奥へのショットでビデオ判定を要求。約5分間の判定の結果、ノーカウントに。それでも集中を切らさず、ゲームカウントを握ると、上からクロスに角度をつけたスマッシュを出し、ゲームを先取。第2Gは序盤に3連続失点も精度の高いショットで巻き返し、14―12ではネット前に入れるなど、粘る相手を振り切った。
18歳の新星は幼い頃に卓球をしていたが、足が速かったため、母が「テニスはどう? 」と検討したが、「力がなくて、間をとってバドミントン(を選んだ)」。競技との出会いは運命的だった。中学1年で山口・柳井市に移り、中高は柳井商工の竹光唯至監督の指導を仰ぎ、メキメキと力をつけた。高校1年の22年に世界ジュニア選手権で日本勢4人目の優勝。奥原、山口らに続く快挙だった。今年はワールドツアーを転戦し、9月の中国オープン(スーパー1000)では、山口を2―0で破って決勝を戦った。「そこから自分のプレーの幅も広がった」と飛躍の契機になった。
コートを離れれば、あどけない笑顔を見せる。好きな教科は美術、苦手な教科は数学。高校最後の冬休みも、あと少しで終わる。「今日が終わったら、ちょっと遊びたいなと思って。(1つ先輩の)田口(真彩)さんとディズニーに行くんです」とうれしそうに明かした。
全日本総合でタイトルを取り、28年のロサンゼルス五輪へ視線を向ける。優勝後、多くが埋まる客席へ「五輪で金メダルを取ることが夢です」と宣言。年末年始で少し休んで、来年1月9日開幕のマレーシア・オープンから再び走り出す。
◆宮崎友花(みやざき・ともか)2006年8月17日、大阪市生まれ。18歳。母の影響で6歳で競技を始める。中学1年で山口・柳井市に引っ越し、柳井中3年時に全国優勝。柳井商工に進み、22年の世界ジュニア女子シングルスで優勝。今夏の全国高校総体同種目で連覇達成。ワールドツアーにも参戦し、今春にオルレアン・マスターズで優勝。世界ランクは日本勢2番手の12位(引退の大堀彩さんをのぞく)。好きな色は緑。164センチ。
◆主な高校生の全日本女子シングルス女王
▼1960年 橘美智子(富山・高岡女高3年)
▼89年 宮村愛子(熊本中央女高3年)
▼2011年 奥原希望(埼玉・大宮東高2年)
▼14年 山口茜 (福井・勝山高2年)
▼24年 宮崎友花 (山口・柳井商工高3年)
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