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箱根駅伝「推し活のループ」が感動と魅了の要因 卒業しても続く応援 今回のニューヒーローは…駅ペン

スポーツ報知 / 2025年1月1日 17時30分

 プロ野球の「カープ女子」、大相撲の「スー女」のように、大学駅伝界には「駅女」という言葉が存在する。関東インカレなどの主要大会では年齢を問わず、大きな一眼レフを持った女性たちが選手らを激写。SNSを見ると、プロ顔負けの写真が多くあがっているので驚きだ。レース後はサインや写真を求める人も多いことから、大学生のうちに自身のサインを考えている選手も多い。

 魅了される要因は数多くあるが、大学生の成長を目の当たりにできる喜び、そして“推し活のループ”を挙げたい。同じ出身、たまたま見た駅伝で快走していたなど…何かのとっかかりで好きな選手を見つけたら、サイクルの始まりとなる。春先のトラックレースから10月の出雲駅伝、11月の全日本大学駅伝を追えば、選手の成長や強くなる過程がわかる。専門雑誌や新聞、ネット記事、テレビの特番などを駆使すれば、一人一人をより深く研究もできる。

 推し選手が大学を卒業しても、その応援姿勢は変わらない。「駅女」の年始の流れは、実業団駅伝の日本一を決める元日のニューイヤー駅伝に1日繰り上がり、3日の箱根駅伝復路終了時まで、沿道やテレビの前で大忙しとなる。アイドルグループ全体を応援する「箱推し」という言葉を使えば、駒大、青学大…と好きな選手が実業団に進まずに引退しても、毎年変わらずに応援を続けられる。

 2024年の出雲駅伝で取材をしていると、ある女性から声をかけられた。「いつも『駅女』の心をくすぐるような写真と記事をありがとうございます」。その言葉が純粋にうれしく、23年から担当記者となった私のモチべーションにもなっています。「駅女」をピックアップしたが、「駅男」の勢力も負けていないのが大学駅伝界の特徴だ。幅広い層をとりこにする大学駅伝の今季最終戦、箱根駅伝の号砲がいよいよ迫ってきた。新春の沿道に詰めかける大観衆をわかせる、ニューヒーローの出現を楽しみに待ちたい。(箱根駅伝担当・手島 莉子)

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