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【箱根駅伝】東京国際大“最強留学生”エティーリ、驚異の走りで2区12人抜き「将来は五輪、世界選手権で金メダルを」

スポーツ報知 / 2025年1月3日 5時30分

2区で12人抜きの力走を見せた東京国際大・エティーリ(右=カメラ・宮崎 亮太)

◇第101回東京箱根間往復大学駅伝競走往路(2日、東京・千代田区大手町読売新聞社前スタート~神奈川・箱根町芦ノ湖ゴール=5区間107・5キロ)

 “花の2区”で3人が区間新記録をマークした。創価大の吉田響(4年)は13人抜きと激走。2020年大会で1時間5分57秒の日本人歴代最速記録を出した東洋大の相沢晃(4年、現旭化成)を抜く、1時間5分43秒で区間2位となった。東京国際大のリチャード・エティーリ(2年)も12人抜きし、1時間5分31秒で区間トップ。青学大の黒田朝日(3年)は1時間5分44秒の区間3位で、いずれも21年に東京国際大のケニア人留学生Y・ヴィンセント(2年、現ホンダ)が樹立した1時間5分49秒を上回った。

 3種目で日本学生記録を持つ東京国際大の“最強留学生”エティーリが、異次元の走りを見せた。14位でタスキを受けると、8キロ過ぎまでに11人を抜き、16キロ手前で駒大を抜き去った。OBで、一緒に練習もするヴィンセントの21年の記録を18秒上回り、区間新の1時間5分31秒で2位に浮上。母国ケニアのスワヒリ語で「ホンゲラ(おめでとう)」と祝福され、「尊敬する先輩の記録を更新できてうれしい」と笑った。23年10月の箱根駅伝予選会は転倒し、個人12位。チームは3秒届かず落選した悔しさを晴らすレースだった。

 東京国際大のランナーは昨年11月14日に肝臓がんで亡くなった横溝三郎監督(享年84)に追悼の意を込め、左胸に喪章をつけた。エティーリも「闘争心を教わった。貢献している姿を見てほしかった」と感謝を忘れなかった。

 9人きょうだいの8番目。「お母さん子」といい、母・エイポン・エイパさん(65)には日本に留学後も頻繁に電話をかけ、励まされている。愛する母への思いは強い。「将来は五輪、世界選手権で金メダルを取り、世界新記録を出す。一番の夢は母に家を建てる」と壮大な夢を描いた。(宮下 京香)

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