大谷翔平とベッツ、フリーマンの打順決定舞台裏をロバーツ監督が明かす…栗山英樹氏との対談で
スポーツ報知 / 2025年1月5日 8時0分
ドジャースのデーブ・ロバーツ監督(52)と2023年WBC日本代表監督で日本ハムCBO(チーフ・ベースボール・オフィサー)の栗山英樹氏(63)の新春特別対談が実現した。大谷翔平投手(30)を擁して世界一に輝いたという共通項を持つ2人が大いに語り合った。(取材・構成=柳田 寧子、安藤 宏太、村山 みち)
栗山CBO(以下栗) 24年は世界一になりましたが、あれだけけが人が出たら(※)しんどかったですよね?
ロバーツ監督(以下ロ) 自分を褒めるとしたら、選手に自信を持たせ続けたことですね。けが人が増えていく状況を見ていた選手たちに、自信を与え続けました。
栗 どんな声の掛け方ですか? 僕を選手だと思って声掛けてみてください!
ロ クリヤマさん…僕は君を信じてる。でも君自身が自分を信じなければダメなんだ。けがのことを口にするのは言い訳作り。僕はそんなこと聞きたくない。我々には世界一になれる力がある。君は僕を信頼してくれ。僕も君を信頼する。
栗 めちゃくちゃ伝わってきましたよ! (英語なので)半分しか言ってることは分かりませんでしたけど(笑)。でも聞きたかったんです。やっぱり選手への声の掛け方って大事なので。僕はなんか、監督のために「行くぜ!」って思いました。ちなみに、ミーティングはどんな感じなんですか。
ロ 私はあまり全体ミーティングはしません。24年に全体でやったのはアトランタでの1回(9月15日の敵地でのブレーブス戦)だけでした。4連戦で初戦(2●6)、2戦目(1●10)と連敗した時。そこで、あえて名指ししたのが、その日先発予定のビューラー。本来なら調子のいい投手の日に「今日頑張っていこう」って言うものだけど、ビューラーは当時調子が悪いのなんの(13登板で1勝5敗、防御率5・95、4か月白星なし)。だから内心、私はビビってました。でも皆の前で「おい、ビューラー! 今、変わらなきゃだめだ! 今君が頑張らなきゃ、我々は勝てない」と。他の選手は「え? 彼にそんなプレッシャーかける?」みたいな顔してましたけど、私とビューラーの信頼は深いのでね。彼に自信を与える策だったんです。そして彼は投げて、チームの勝利に貢献しました。
栗 あえてキツイことを言って、士気を高めたんですね。監督にはもう一つ、どうしても聞きたいことが。1、2番の打順について、どう考えていますか?
ロ 23年はベッツが1番、フリーマンが2番。24年にショウヘイが入って来て。3人を同時に監督室に呼んで、4人だけで話しました。「君たちはどう思っている?」と。ムーキー(ベッツ)は「僕は1か2番を打ちたい」。ショウヘイは「僕は気にしない」。フレディ(フリーマン)は「僕は1番だけは打ちたくない」。それでムーキー1番、ショウヘイ2番、フレディ3番と告げました。
栗 最初はそうでしたが、ベッツが6月に左手を骨折すると、1番・翔平に。8月に復帰した後も、ベッツを1番には戻しませんでした。
ロ ショウヘイに「1番を打ちたい?」と聞いたら「Yup(Yesの口語)」と。そしたらホームランを打ちまくって…。復帰する直前のムーキー(ベッツ)が言ってきたんです。「僕が戻ったら1番? 2番?」と。だから「どう思う?」と聞いたら「2番を打つ!」と言ってくれました。こうやって選手が答えを出してくれるのはありがたい。ムーキーが2番になることで、左、右、左の並びになって、相手は左投手をショウヘイに当てても、その後に右のムーキーと対戦しなくちゃいけなくなるから、好都合だったんです。ショウヘイについては、1試合に5打席立たせたかったというのもあります。
※6月にベッツが左手骨折、山本が右肩違和感で離脱するなど、負傷者リスト(IL)入りした選手数は26でメジャー2番目。負傷による欠場日数は計2158日で、過去10年のWS優勝チームで断トツだった。
◆24年のドジャースのポストシーズン(PS) 地区シリーズはパドレスに王手をかけられながら連勝で逆転突破。メッツを4勝2敗で下しリーグ優勝を飾った。ヤンキースと1981年以来の名門対決となったWSを4勝1敗で制し、4年ぶり8度目の世界一。大谷はWSで左肩を脱臼したが強行出場し、PSは打率2割3分、3本塁打。右足首捻挫をおして出場したフリーマンがWS初戦にサヨナラ満塁弾など、5戦4発でWSのMVPに。
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