【高校サッカー】4試合無失点で散った静岡学園に拍手!あと一歩国立に届かず
スポーツ報知 / 2025年1月5日 8時40分
◆第103回全国高校サッカー選手権▽準々決勝 静岡学園0―0(PK4―5)東福岡(4日、Uvanceとどろきスタジアムby Fujitsu)
静岡学園は東福岡に0―0からPK戦の末に敗れ、4強進出はならなかった。DF陣が4試合連続無失点と奮闘しシュート数でも8対1と圧倒したが、相手の堅い守備をこじ開けられなかった。PK戦ではDF野田裕人主将(3年)ら2人が枠を外し4―5で終戦。県代表は5大会連続のPK戦負けで、09年度大会1回戦で藤枝明誠が勝って以来9連敗となった。
静学は国立切符にあと一歩、届かなかった。先攻となったPK戦で4人目の野田がゴール上に外し天を仰いだ。東福岡の5人目も失敗してタイに戻ったが、6人目のFW乾皓洋(3年)が再び上に外した。J1川崎への入団が内定している野田は、本拠地となるスタジアムで敗れ「冷静に入ったつもりだったけれど…」と声を詰まらせた。
静岡県代表は5大会連続でPK戦の末に敗退。昨年度の静学も2回戦で2人が外して負けていた。必勝を期して、前日のさいたま市内での練習ではPKもしっかり蹴っていた。「みんな決めていて調子はよかったんですが…。緊張があったんでしょう」。先頭のキッカーを務めて成功したDF岩田琉唯(3年)は仲間の心境を思いやった。
昨年のプレミアリーグでは1分け1敗だった難敵を押し込み続けた。前半にドリブルで何度も左サイドを突破したDF鵜沢浬(かいり、3年)は「後半は相手がハーフラインから前に出てこなくなった」と振り返る。ゴール前へ浮き球のパスを送って打開を図ったが、終了間際にMF天野太陽(3年)が放ったシュートはわずかに右へ外れた。川口修監督(51)は「相手は守備が堅かった。うちは点を取るアイデア、テクニックが足りなかった」と話した。
守備ではシュート1本に抑えて4戦連続完封。プレミアで神村学園(鹿児島)に4失点するなど、開幕5連敗を喫した春と比べると「成長した」と指揮官は褒めた。DFリーダーの岩田も「カウンターのリスク管理もしっかりできた」と言うだけに、無失点での敗退は悔しさが大きい。
1回戦から3戦連発で攻撃を引っ張ったMF篠塚怜音(2年)は「この経験を生かして、次は国立まで勝ち進む」と誓った。引いた相手を崩し切るテクニックを磨いて、日本一をつかみ取る。(里見 祐司)
〇・・・MF佐々木雄基(2年。川崎U―15出身)「等々力に戻れたのはよかったけれどシュート1本に終わった。来年は8強より上に行く」
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