【中山金杯】前走のマイルCS11着から一変 4番人気のアルナシームを藤岡佑介騎手が「完璧」エスコート
スポーツ報知 / 2025年1月6日 6時30分
◆第74回中山金杯・G3(1月5日、中山競馬場・芝2000メートル、良)
2025年の中央競馬が5日に開幕した。第74回中山金杯・G3(中山)は藤岡佑介騎手(38)=栗東・フリー=が騎乗した4番人気のアルナシームが2度目のタイトル獲得を果たした。
鞍上の見立て通り、アルナシームが前走のマイルCS11着から一変した。2戦連続2度目のコンビだった藤岡佑は「前走にない手応えで4角を回ってこられたし、ステッキに反応してくれたので勝ったなと思いました」と、してやったりの表情。デビュー22年目で初の金杯勝利を喜んだ。
道中は前半1000メートル通過58秒7のペースに動じることなく、馬群でなだめながら体力を温存。前が開いた直線で強烈な末脚を繰り出し、終わってみれば2着に1馬身1/4差をつける快勝だった。「前走は流れが忙しい印象だったので、2000メートルの方が(いい)と進言させていただきました」と藤岡佑。10戦ぶりとなる距離にも自信を持って臨んでいた。橋口調教師は「騎手も完璧に乗ってくれた」と感謝した。
ゴール板を先頭で駆け抜けた後、藤岡佑は左手の拳を力強く握った。昨年4月に弟の康太さんが落馬事故で死去。悲しみのなかで気持ちを切り替え、懸命にムチを振るい続けた一年を終え、年明け早々に重賞を制した。
明け6歳のモーリス産駒にとっても、新たな活躍のステージを見つけた勝利となった。指揮官は「体も全然違うし、精神的に大人になった。今がピーク」と本格化を実感。春の大目標と定めた大阪杯・G1(4月6日、阪神)でも、強い走りを見せつける。(浅子 祐貴)
◆アルナシーム 父モーリス、母ジュベルアリ(父ディープインパクト)。栗東・橋口慎介厩舎所属の牡6歳。北海道安平町のノーザンファームの生産。通算23戦7勝。総獲得賞金は2億527万2000円。主な勝ち鞍は中京記念・G3(24年)。馬主はライオンレースホース(株)。
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