松山英樹は優しくも負けず嫌いな兄貴分「トップ譲るつもりない」…担当記者が「見た」
スポーツ報知 / 2025年1月7日 5時50分
◆米男子プロゴルフツアー ザ・セントリー 最終日(5日、米ハワイ州カパルア・プランテーションC=7596ヤード、パー73)
松山英樹(32)=LEXUS=が昨年8月のフェデックス・セントジュード選手権以来の勝利となるツアー11勝目を挙げた。黒宮幹仁コーチ(33)、早藤将太キャディー(31)、須崎雄矢トレーナー(32)ら、チーム松山で勝ち取った開幕戦での今季1勝だった。
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2013―14年シーズンから本格参戦した米ツアーは、今年で12年目になる。松山は現在に至るまで、世界最高峰の舞台で存在感を示してきた。今季から日本勢は5人に増えた。昨季シード権を獲得した久常涼(22)に加え、星野陸也(28)、金谷拓実(26)、大西魁斗(26)が新たに加わった。松山の背中を追い、世界を目指す若者が増えた。
「うれしいっていうよりは、頑張ってるねえ、って感じ」。客観的に後輩たちの挑戦を眺めつつ、求められれば懇切丁寧にアドバイスを送る優しい兄貴分だ。一方、根っからの負けず嫌いなだけに勝負は別。「日本から誰か他に出ているときは、たとえ優勝できなくても、その中で絶対にトップでいたいという気持ちが強い。トップを譲るつもりもない」と口にする。5人が集う次戦のソニー・オープンを前に、第一人者としての強さが際立った。
昨季から首痛に悩むことが少なくなり、鬼のような練習量が戻った。11月の日本ツアー「ダンロップフェニックス」では、毎日のように日没間際まで練習場で球を打つ姿があった。一番うまい選手を支えるのは、一番の練習量でもある。思考を巡らせながらの球打ち。世界で戦うということを、背中で見せてきた。
年末に体調不良に見舞われたものの、松山のオフは充実していたようだ。この日の優勝スピーチで「すごくリフレッシュできて、またここからスタートするという気持ちでできたので、それがよかったのかな」と笑顔を見せた。年末まで日本に残り、12月にはLEXUSとのジュニアレッスン会に参加。「普段こんなにしゃべることがないから、喉がガラガラ」と言いながら、子供たちとの触れ合いを楽しんだ。
自身が描くピークはいつ頃なのか。昨年末に聞いた。「それは分からないですよ。ジャンボさん(尾崎将司)みたいに40代後半にたくさん勝つ人もいれば、20代前半に勝って終わる人もいるし」。ニヤリと笑った(ように見えた)。2月に33歳になる。2021年のマスターズ覇者のピークは未来にある。(高木 恵)
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