「ただの良い人」ではなかった森保一監督
スポーツ報知 / 2025年1月9日 15時0分
◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」
サッカー担当キャップとして2年、日本代表の森保一監督を追ってきた。初めてあいさつを交わした時の「温厚、まじめな方」という第一印象は、大きく変わった。乱暴な表現になるが、「ただの良い人」ではなかった。
とにかくブレない。昨年11月、アウェー戦に向かう森保監督を乗せたインドネシア行きの航空機がトラブルで、離陸後30分で引き返した。1敗が命取りになる最終予選。調整スケジュールに影響するアクシデントだったが、約8時間後に再び現れた指揮官は柔和な表情だった。
「現実受け入れ型タイプなので。人の命を預かる方々が、これでもかと徹底的に整備された中で不具合があったらもう仕方がない。予定が狂った時、そこのベストを…と頭が切り替わる。自分の良いところかも、ダメなところかもしれないけど」
続く敵地・中国戦でもそうだった。国歌斉唱時の大ブーイング、選手へのレーザー光線。非礼と妨害行為に対し、声高に叫ぶでもなく、試合で強い日本を見せつけた。試合後、「やめていただければありがたい」と静かに忠告した。
監督としてJ1広島では毎年、主力選手を引き抜かれながら5年で3度優勝した。力が及ぶところ、そうでないところへのスタンスを知った。現役時代、ヤジに「おまえ、ちょっと下りてこい!」と反応した熱血漢が、いまや批判に「成長できるヒントがある」と受け止め、私にも「意見聞かせてください」と求めてくる。
2022年カタールW杯。ドイツ、スペインにボールを支配されても、布陣と選手を変更して逆転勝ち。極限状態で「その時のベスト」を実行した。今回の予選でも、主力抜きで無敗でW杯出場に王手をかけた。置かれた状況でいかに生きるか。森保さんから人生訓を学んだ。(サッカー担当・星野 浩司)
◆星野 浩司(ほしの・こうじ) 2008年入社。販売、芸能担当を経て、19年からサッカー担当。東京五輪、カタールW杯を取材。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「日本人はやればできる」森保監督が抱く“サッカー世界一”の野望「日本に誇りを」【独占インタビュー】
FOOTBALL ZONE / 2025年1月6日 7時30分
-
【日本代表】2026年北中米W杯へ…捨てきれぬ〝レジェンド〟電撃復帰の可能性
東スポWEB / 2025年1月3日 5時9分
-
【日本代表】森保ジャパン〝最終兵器〟MF佐野海舟やFW鈴木優磨の招集はあるのか
東スポWEB / 2025年1月2日 5時14分
-
【日本代表】森保一監督が国民に〝元気玉〟呼びかけ「W杯はパワーを結集しないと勝てない」
東スポWEB / 2025年1月1日 13時29分
-
【日本代表】2025年はメンバーに変化あるのか 前園真聖氏は佐野海舟らの招集を猛プッシュ
東スポWEB / 2024年12月25日 5時5分
ランキング
-
1「佐々木朗希の必要度ランキング」ドジャース最下位の衝撃…投手復帰の大谷含め、先発候補はゴロゴロいる
日刊ゲンダイDIGITAL / 2025年1月9日 11時32分
-
2大学駅伝の監督交代が続出 箱根連覇の青学大・原監督「大学は厳しい。結果が出なければすぐにクビに」
スポーツ報知 / 2025年1月9日 16時0分
-
3【F1】角田裕毅の実力を専門メディアまさかの酷評「安定しているがめったに衝撃を与えない」
東スポWEB / 2025年1月9日 20時52分
-
4日本ハム新庄剛志監督「本音」にファン「共感しかない」 ソフトバンク入り上沢直之に「すごく悲しい」
J-CASTニュース / 2025年1月9日 11時45分
-
5J通算162得点のレジェンドが古巣復帰「激アツ展開」 引退で新たなキャリア「すべては鳥栖のために」
FOOTBALL ZONE / 2025年1月9日 17時29分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください